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2021年03月24日

With/afterコロナ時代の理工系グローバル教育と国際共同研究を紐解く

 

 2021年3月23日(火)15:30~17:50、登壇者は中央大学後楽園キャンパス、視聴者はオンラインによるシンポジウムを開催いたしました。このシンポジウムは、中央大学理工学部主催、株式会社アルク、ピアソン・ジャパン株式会社、株式会社ベネッセ i-キャリアに協賛を賜り、理工学部のFD研修を兼ねて実施いたしました。

 

 タイトルは、「理工系人材育成のグローバル対応力の向上シンポジウム-With/after コロナ時代の理工系グローバル教育と国際共同研究」。

 

 中央大学理工学部は2019年度から、中央大学教育力向上事業(下記ご参照)の一つ「理工系人材育成のグローバル対応力の向上」プロジェクトを発足し、活動を行ってまいりました。しかし後半はコロナ禍により教育・研究・国際交流が大きく制約を受けた一年でもありました。理工系分野においては、教育と研究は不可分であるため、理工系コミュニティを構成する学部生・院生、ポスドク・助教などの若手教員、中堅教員のグローバル対応力を同時に向上させる取り組みを進めることが、教育のグローバル化と研究のグローバル化を総合的に進めることにつながるという考えが前提にあります。

 

 今日の社会は、人と人との交流を妨げるCOVID-19という負の要素と、ICTで世界を繋ぐデジタルトランスフォーメーションDXという正の要素が合わさった、新しい環境に変化しています。このような認識のもと、この二年間の取り組みを振り返りつつ、with/after コロナ時代の理工系グローバル教育と国際共同研究のあり方を、シンポジウムを通じて考えていくことにいたしました。

 

 冒頭、福原紀彦学長より「本学が全学を挙げてグローバル化の推進を図る中に、当該事業がある。中央大学教育力向上事業やグローバル活性化予算など、学内競争力を図りながら、グローバル化の推進を図っている。中央大学もこの1年、コロナ禍における大変厳しい条件のもと、オンラインを活用し、様々な活動を見直し、また新たにスタートを切る際の糧にしてきている」旨、挨拶を行いました。続いて、樫山和男理工学部長より、主催者側を代表し、今回のシンポジウムの趣旨説明を行い、シンポジウムがスタートいたしました。

 

 大六野 耕作 明治大学学長による基調講演「グローバルマインドと大学教育」では、グローバルマインドとは何か、環境変化としてのグローバル化について、グローバルマインドを育む方法、どこでも通用するグローバルコンピテンシーの修得など、先生ご自身の様々なご経験や、明治大学のグローバル化の道筋や実績、コロナ禍を越えた将来の展望をご披露いただきました。

続いて、この2年間におけるプロジェクトの中間成果として、(1)加藤俊一 理工学部教授による「理工系教育・研究の多面的・総合的なグローバル化取り組みとその現状」、(2)片山建二 理工学部教授による「授業の英語対応化の試みと学生の成長と諸課題」の2つの報告を行いました。中間評価を位置づけていた今回の報告において、加藤先生からは、理工学部と理工学研究科、理工学研究所がグローバル基礎力・グローバル教育力・グローバル研究力の三位一体で行ってきた取組の現状を披露するとともに、片山先生からは、授業の英語対応化に伴う目的や、外部会社との連携による教員側の効果、学生側の成長との相乗効果、研究と英語講義の好循環など、この2年間の取り組み成果を報告しました。

 

 その後、パネル討論:中央大学へのアドバイスと題し、パネリストとして、小野博JAGCE理事長・西九州大学、勝又美智雄JAGCE会長・国際教養大学、大六野耕作JAGCE理事・明治大学学長にご登壇賜り、理工系教育のグローバルで出会う課題、教員としてのコンピテンシー、コロナ禍のもとでこの一年のグローバル取組み、オンラインとリアルによる対応の振り返りやハイブリッド型の授業や留学の追求、新しいグローバル化の取り組みの方法論はどうあるべきか、などの視点について、パネリストから、それぞれビデオ上映や事例紹介を踏まえ、大変貴重なご助言を賜りました。指名コメンテーターである、斎藤裕紀恵国際情報学部准教授、藤井真也理工学部特任教授も、パネリストからのご助言を踏まえ、討論に参加しました。樫山学部長は、「奨学金、クロスアポイントメント、ダブルディグリーといった各制度についても、With/after コロナ時代に合わせ、適応に対応できるよう検討していきたい」と述べられました。

 

 最後に、福原学長より登壇者への御礼の言葉を述べられました。そして、「グローバルマインドの大切さ、グローバルのコンピテンシー、グローバル化がダイバーシティであること、大学としてもSDGsを共有できる人材になってもらいたいし、そうなりたいと学生自身が期待している。本学の当事業も3年間のプロジェクトの中で、歴史的に見ても貴重な1年であったと言える。今後、ハイブリッド型の在り方についても改めて課題と認識できた。世界にはミネルバ大学といったキャンパスのない新しい大学のスタイルもある。大学のグローバル化の在り方について、改めて考えてまいりたい」と締めくくりました。

 

 最終年度となる来年度が実りあるものとなるべく、今後の当事業の取り組みにご期待ください。

 

 本事業は、中央大学の伝統と建学の精神を踏まえつつ、グローバル社会においてその存在感を一層高め、様々な分野において、リーダーシップを発揮して活躍することのできる人材の育成に資するよう、質の高い教育プログラムや教育システム等の開発・導入に係る教育取組など、教育課程および教育方法の工夫改善に関する取組や、学生支援、地域・社会連携の工夫改善に関する取組等を主たる対象として、「教育力向上特別予算」を措置することにより、当該取組の積極的かつ着実な推進を組織的に支援するとともに、本学の教育力の向上と活性化を全学を挙げて推進することを目的とした、2012年度から開始した事業です。

 

理工学部の各先生方の研究については下記のガイドブックをご覧ください。