学生相談室
学生の皆さんへ【2021学生相談室からのメッセージ Vol.4】
2021年11月09日
学生の皆さんへ
後期になってコロナが収束しつつある中で、対面授業も復活し、学内にも学生の姿が少しずつ戻ってきています。夏休みが終わって、早くも1ヶ月が過ぎ白門祭も終わりました。今回の白門祭もオンラインを交えた企画が多く、コロナ禍でも学生の皆さんができることを考え活動していました。コロナの対応については、白門祭実行委員会のスタッフが密にならないよう十分に配慮して実施しており、きめ細かく入構制限や観客のルールなどを決めて対応している姿に頼もしさが感じられました。
さて、11月から行動指針も変わり、大学生活を送る環境が変わりましたが、いくつもの授業やレポートなどの課題をこなし、サークル活動や資格取得の勉強、就職活動に卒業論文の作成、さらに友達との付き合いなど限られた時間を目いっぱい使って、息をつく間もなく忙しい日々を送っている方も多いことと思います。
コロナでいろいろなものが制限されて、今までの分を取り返そうとしていませんか?
少し頑張りすぎて、知らず知らずのうちに疲れが出てきてはいませんか?
楽しそうな友人のSNSを見て落ち込んだりしていないでしょうか。
学生時代に何か結果を出さなくてはいけない、自分と他人を比較して何もできていないと自分を責めて必要以上に負荷をかけ、苦しくなってはいないでしょうか。
頭ではわかっていても、心がもやもやするような時は、体と気持ちにズレがないか確認するために、思い切って立ちどまってみることをお勧めします。特に、本当は苦しくて動けないのに、無理に自分を奮い立たせようとしているとを感じた時は、自分の感情を無視しないで、自分の気持ちに耳を傾けてみてください。
「うまくいかない出来事」が急いで歩く自分の足をとめるきっかけになることもあれば、気づかなかった「心の疲れ」を教えてくれることもあり、また、「焦らなくていいんだよ」とメッセージを送ってくれていたりします。
立ちどまって部活や勉強をしばらく休んでみることは、決してその場から逃げることにはなりません。休むことによって、人に迷惑をかけてしまうのではないか、人より遅れてしまうのではないかと焦りが生じて、なかなかそう思えないかもしれません。でも、まずは重荷になっている荷物を肩から降ろし、大きく深呼吸してみてください。
前だけを見て走っていた山頂までの景色と、ふと立ちどまって見渡す景色では、見えるものが違っているかもしれません。今まで目に入らなかった足元に咲く草花や心地よい風のにおい、真っ赤に暮れていく夕焼けなどに気づくことで、同じ生活を送っていても今までとは違う気持ちで日常生活を送ることができるかもしれません。
しばらく休んでから、その時に必要な荷物だけを背負い、自分のペースでそして自分の足で、一歩一歩歩き出してみませんか?そんな時間を在学中に設け、今までの自分を振り返り、これからの自分についてじっくりと考えてみることをお勧めします。それは決して無駄な時間ではなく、将来振り返って、とても大切な、自分にとって必要だった時間と思える日が来るのではないでしょうか。
また、せっかく時間をつくって美しい景色を観たり美味しいものを食べたとしても、「ああ!帰ったらあれとあれをやらなくては…」と次のタスクが頭に詰まっていると、その素晴らしさを感じられません。しっかり立ちどまって、今を感じることが次の一歩を踏み出すエネルギーを作り出すのだと思います。
「休みたい。。」と心の声が聴こえた人も、そんなことないよという皆さんも、少し立ちどまって深まる秋を満喫してみてはいかがでしょうか。
学生相談室(多摩キャンパス)