ビジネススクール

経営戦略論において、全国保証株式会社代表取締役会長石川英治氏による授業内講演を実施

2023年06月02日

2023年5月20日(土)、中央大学ビジネススクール(CBS)MBAプログラム必修科目「経営戦略論」(担当:遠山亮子教授)において、全国保証株式会社代表取締役会長石川英治氏をお招きし、講演を実施しました。

●概要
住宅ローン保証を中心とした信用保証事業を展開する全国保証会社の社長を長年務めた経験から、石川氏には信用保証という業界や自社の戦略についてご説明いただくとともに、会社の不祥事、リーマンショック、東日本大震災といった危機をリーダーとしてどのように乗り越えたか、失敗談とそこからの学びをどう生かしたかも含め率直かつ具体的にお話しいただきました。受講生との質疑応答も活発に行われ、自ら現場に何度も足を運び、状況をよく観察し、時間をかけて正確な情報を集め、的確な経営判断を行うことの重要性を自らの経験から語る石川氏の講演は、チェンジ・リーダーを目指すCBSの学生にとっては多くの気づきを得るとともに。自らの今後について深く考える機会となりました。

●受講生の感想

社長就任後、(前経営陣の)トラブルや(災害対応等の)緊急時の対応で生々しい当時の状況やそこから得た教訓を書物や動画ではなく直接ご本人より聞ける機会が新鮮でいい学びになりました。

石川会長の実体験に基づいた大変貴重なお話を多分に伺う事ができました。経験をいただけましたこと、感謝申し上げます。普段いただいている数々の学びと照らし合わせると、「実行」「リーダー」「責任」と言った想いの重要性も改めて感じました。

若くして社長をされ、挫折やどん底を味わった経験に基づくお言葉には非常にその意味の重みを知ることが出来た。これは理論や通常講義では学べない側面もあり、授業にどんどん取り入れてほしい。特に『膿を出すべき時には迷わず全てを出し切る』『重要な判断を下すにあたっては、決して慌てず状況をよく見定める事』など自分がその局面に立った場合、どのような判断をするのか?置き換えて考えてみたい。

判断力のための知識構築が正しいことをするという軸をぶらさず信念を通す強さにつながっていると感じました。持つべきものは年上のナンバー2や取引先との関係性を重視する点、時間を無駄にしない日々の過ごし方等、どの話もわかりやすくイメージができたことと、イメージできるように誰が聞いてもわかる言葉でお話いただく配慮に感激しました。

大変なご苦労をされたにもかかわらず17年を超える社長業をやり遂げた石川会長のお話は生々しいリアルな息吹が伝わり、その失敗も含めた全てが勉強になりました。実力とお人柄だというのは重々承知の上ですがサラリーマン人生の運命のいたずらを感じずにはいられない大変すばらしい講義でした。

失敗から何を学び、それをどう活かしていくかに関して実体験を持ってお話しいただけたのは大きな学びになりました。債務保証というインフラ的な企業では、安定性が求められる傾向があると思います。しかし、そのような状況でも過剰な投資や買収を行うと、企業風土にそぐわず上手くいかない結果になることは明白です。また、大災害時の補償範囲についても慎重な判断がインフラ企業として重要であり、拙速な判断の誤りは周囲に大きな影響を与えてしまう可能性があります。
そこから学び、経験豊富で優れたナンバー2の役割をうまく活用しながら、業績を向上させていくことは、立場に関係なく日々の業務において重要なスタンスとなるため私も活かしていきたいです。

 

●CBSについてもっと知りたい方へ
「経営戦略論」は、経営戦略の基礎理論と実践の方法論を学び、「戦略経営」を実践するチェンジリーダーとなるための基礎を作る必修基礎科目です。理論を学ぶだけでなく、戦略経営の実践を「生きたケース」から学ぶために、経営者・経営幹部による講義が全7回の講義中必ず1回は設けられています。

CBSのカリキュラムの全体像は、以下のリンクをご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/mba/

 

今回の講義は、南甲倶楽部のご高配により実現しました。南甲倶楽部は中央大学出身の経済人による交流会であり、中央大学ビジネススクールは設立時より南甲倶楽部より多大なるご支援を頂いています。

南甲倶楽部の詳細は、以下のリンクをご覧ください。
https://nanko-club.jp/