ビジネススクール

高田敦史氏(A.T. マーケティングソリューション代表)が「マーケティング戦略論」において講演

2020年12月10日

中央大学ビジネススクール(CBS)の専門基礎科目「マーケティング戦略論」(担当:松下光司教授)では、11月14日の講義において、高田敦史氏(A.T. マーケティングソリューション代表)をゲストとしてお招きし、授業内講演をしていただきました。

「マーケターと語る」と題された今回の講演では、レクサスのブランド戦略と実施施策を高田氏のご経験も踏まえてご紹介いただきました。加えて、実務家としてマーケティングにどのように取り組んできたのか、そして、マーケーターを志す方へのアドバイスも語っていただきました。

この講演が設定されたのは、基礎科目においては、マーケティング理論を学ぶだけでなく、マーケティングの業務を組織で実践する方法や考え方までも理解すべきとの考えによるものです。

なお、この講演は、新型コロナウイルス感染防止に配慮しながら、対面形式で行われました。それと同時に、オンラインでも同時配信され、対面と遠隔との両方で学生が講義に参加する、いわゆるハイブリッド型の形式で実施されたものです。

CBSのハイブリッド型講義の取り組みについては、「CBSのコミュニティが目指す With コロナの新たな学び:CBS 型ハイブリッド講義-」をご覧ください。
https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/business/news/2020/12/51908/

講師略歴
高田敦史(たかだあつし)
A.T. マーケティングソリューション代表
株式会社Visolab CMO

1985年トヨタ自動車入社、宣伝、商品企画、海外駐在等を経験。2012年からグローバルレクサスのブランディング活動を主導。2016年7月からマーケティング関係のコンサルタントとして独立。中央大学ビジネススクール(大学院戦略研究科)修了(2017年)

著作:会社を50代で辞めて勝つ!~終わった人にならないための45のルール~(集英社)

●受講生の感想

 企業の第一線で活躍されてきたマーケターの方のお話を聞く機会自体がほとんどなかったため、マーケティングやブランディングに関するお話はもちろん、高田さんご自身のキャリアをお伺い出来たことは非常に参考になる点が多かったです。
 また、お話の内容についてもマーケティング志向やマーケティングがどのように戦略に影響を与えるのか、という俯瞰的な視点からお話を聞けたことは、自身がマーケティング担当でなくてもとても興味深いお話になりました。
 特に最後のお話で「社内の戦い方」という項目がありましたが、マーケティング施策を実行する上でどのように巻き込んでいき実装していったのか、というお話はマーケティングに限らず社内で施策を実行する立場を担う場合に是非参考にさせていただきたいと思いました。

 多くの日本企業はマーケティングに対して営業が優位にある。こうした環境のなかで、単に落胆したり諦めたりするのではなく、意思決定を分けるというハード面での解決策を実践するとともに、できる限り相手の言葉に直しながら語りかける(定量化へのトライも含む)というソフト面での解決策も粘り強く行われていたということをヒシヒシ感じました。最前線の実践実験のお話を、リアリティをもって伺えたことを本当に感謝します。ありがとうございました。

 STP、特にセグメンテーションについての心構え(軸は根性で何度も考える。誰でも思いつくセグメンテーションは他社ですでにやっている可能性が高い)という話は非常に勉強になりました。また、マーケターとしての社内での戦い方、マーケティングを機能させるための組織の在り方についても、実務に活かせる内容で、自社でも参考にさせていただきたいと思いました。

 この度は、貴重なご講演をいただき、ありがとうございました。ブランドの創造プロセスを詳しく教えていただき、とても興味深く拝聴致しました。「思い切ってだれもやっていないことを創る」「半歩先へ行く」という言葉が印象的でした。また、STPはもちろんのこと、組織やコミュニケーションの重要性もかなり理解できました。マーケティングは車の前輪で、明確な戦略を打ち出し、それをいかに浸透させるのか、そのためにどのようにコミュニケーションを図るのか、緻密な計算のうえで、あのレクサスブランドが確立されたのだと、かなり腹落ちした講義でした。授業後のコモンズのお話も、本当に面白かったです。またお話を伺いたいと思いました。引きつづき宜しくお願い致します。

 講演、歓談を通じて、とても楽しいひとときをありがとうございました。また、大変勉強になりました。CBSで学んだことを実務に活かしてご活躍されているお話を伺い、自分自身がどのように学びを進めていけばよいかと大変勉強になり、また勇気を頂きました。
 自社はB2Bの製造業で、マーケティングの機能は営業と事業部と研究開発がそれぞれに担っています。既存商品については、主なKPIが売上高の営業と、KPIが利益額の事業部と相反する部門が一緒にマーケティングをやっていこうというスタイルですが、お話を伺っている中で課題感も見えてきたように思います。
 お話頂いたお言葉の中で、万人が理解できる言葉でわかりやすい事例を織り込みながら伝えていくという点とあきらめず定量化、可視化して伝えていくと言葉に大変感銘を受けました。

以上