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数学科・専攻

第19回調和解析中央大セミナー

日程
2019年11月16日(土)13:30~17:00
場所
後楽園キャンパス 6号館11階61125教室
日程
2019年11月16日(土)13:30~17:00
場所
後楽園キャンパス 6号館11階61125教室
内容

時間:13:30~15:00

講演者 (所属): 加藤 孝盛 氏 (佐賀大学)
題目: Well-posedness in the energy space for third order Benjamin-Ono type equations on the torus
概要: 本講演では, 可積分系でBenjamin-Ono階層の一つである3次Benjamin-Ono方程式の初期値問題の適切性を周期境界条件下で考える. 3次Benjamin-Ono方程式は, 非線形項に微分の損失を持つ共鳴部分が存在するため, 逐次近似法を適用することができない. また半線形型であるため, 非共鳴部分であっても平滑化効果を得ることは困難である. そこで,まず複数個の保存量を用いて, 問題となる共鳴部分を線形部分に吸収させる. 次にgauge変換を適用することにより,非共鳴部分での分散効果を引き出すことができ, エネルギー空間H^1における時間大域的適切性が得られる.

 

時間:15:30~17:00

講演者 (所属): 杉本 充 氏 (名古屋大学)
題目: 抽象的シュレディンガー発展作用素に関するあるスペクトル恒等式と比較原理
概要: 時間発展するシュレディンガー方程式の解には「平滑化作用」と呼ばれる現象が働くことが知られており,その多くは時空間評価式のひとつである「平滑化評価式」を用いて表現される.平坦な全領域での自由場における平滑化評価式の導出方法のひとつとして,講演者らによる「比較原理」を用いた方法論が知られているが,この原理がより一般の場合にも成立していることを,抽象的な枠組におけるスペクトル恒等式を用いて解説する.