情報工学科・専攻

2018年度情報工学科・情報工学専攻卒業式を挙行

2019年03月28日

3月24日日曜日、穏やかな春の陽光がふりそそぐなか、理工学部情報工学科の卒業式および情報工学専攻の修了式を執り行いました。

卒業証書・学位記の授与と合わせて、副専攻修了証、ISSスクエアプログラム認定証の授与を実施しました。

卒業生・修了生の晴れやかな笑顔が印象的な式典でした。

この学科・専攻で学んだいくつものことを生かし、それぞれの道を、力強く歩んでいってくれることと思います。

皆さま、ご卒業おめでとうございます。

式辞

 卒業生、修了生の皆さん、ご父兄の皆様、本日は誠におめでとうございます。

 本日を持って卒業される情報工学科76名、また修了される情報工学専攻18名の皆さんには、情報工学科教職員一同を代表致しまして、心よりお祝い申し上げます。

 立派に成長された情報技術者、研究者として皆さんを送り出すことは、皆さんご自身の日々の努力と研鑽の賜物であり、そして教職員との共同作業の成果でもあります。今の私どもは大きな喜びを覚えると同時に、教え子の皆さんを心から誇らしく思っております。皆さんも是非本学で過ごされた歳月を、中大情報の卒業生、修了生としての矜持と自信と共に、記憶にとどめて頂きたいと思います。

 皆さんが入学以来の数年間に、世の中は大きく変わりました。今まさにAIと称する機械学習やクラウドとIoT技術による技術革新の時代の最中であります。これからの世の中を制するのは「AI=情報」だと、いうことで、近年入学志願者の中で、中大情報工学科の人気は大変なものとなっています。このような恵まれた社会環境の中で、キャリアをスタートする皆さんは、大変幸運と言えるでしょう。是非この大きなチャンスを生かして、時代の要請と社会の期待に応えられるよう、大いにご活躍頂きたいと思います。

 一方、AIを含め、情報技術は日々激しく変化また進化しており、現在、日本の経済産業が取り囲まれる国際競争の環境も厳しさが増してきています。皆さんには、新たな挑戦と厳しい試練も待ち構えていると思います。情報技術の発展によって、AI即ち機械学習が益々賢くなるのはよいが、マシンが人間の能力に近づくにつれて、情報技術者の一部が淘汰されるとしても決して不思議ではありません。AIを制するためにも、皆さんはこれからも、我々人間を学習する機械に負けずに、みずからも学習と進化を続けなければなりません。

 また、最近AIに対する攻撃も発見されており、大きな社会問題にもつながりかねません。さらに、クラウドやIoT社会では、人間が新たな自由と利便性を手に入れる代わりに、ネット犯罪などは、今までよりも一層猛威を振るうに違いなく、情報セキュリティの重要性も益々高まることでしょう。優れた機能を実現するのみならず、機械の弊害と暴走を制御して、人間に優しいマシンを作るという技術者の社会的責任を忘れないでほしいと思います。

 そのために、常に技術の新しい進歩をキャッチするとともに、ライフワークとして、ある一つの分野の専門家になる目標を立てていただきたい。高度な専門性を持ち、国際競争に強いグローバル人材、社会と人々の幸せに貢献する技術者を目指して、精進して頂きたいと思います。

 皆さんが健康に気を配られ、これからも益々ご活躍されますこと、より立派な情報技術者、優れた研究者に成長され、実りの多い人生を送られることを、切に願いまして、私の餞の言葉とさせていただきます。

 本日は、誠におめでとうございました。

2019年3月24日

情報工学科・情報工学専攻主任 趙 晋輝

答辞

 桜の蕾も膨らみ始め、暖かな日差しに春の訪れを感じる季節となりました。この良き日に、私たちが無事卒業式を迎えることができたことを大変嬉しく思います。

 私達が無事大学生活を送ってこられたのは先ほどご挨拶をいただいた主任の趙教授をはじめ諸先生方、並びに技術員の方をはじめとした大学関係者の皆様のおかげです。卒業生を代表して心から御礼申し上げます。

 今この場に立ち、四年前大学に入学したばかりの頃を思い起こしてみますと、私は新しい生活への大きな期待と、それと同じくらいの不安を抱いていました。周りに知り合いが一人もいなく誰とも話さない時間が少し続いていた、そんな状況の中、とある同級生が私に気さくに声をかけてくれたのです。私はその何気ない一言に救われました。そして、そのことをきっかけにして少しずつ仲間が増えていき、仲間が増えるに連れて私が抱いていた不安は無くなっていきました。それからは心にも余裕ができ、様々なことを楽しめるようになりました。

 しかし、大学生活の中では楽しいことばかりではなく、たくさんの苦労がありました。その中でもやはり卒業研究は私たち卒業生にとっても最大の試練だったと思います。そんな大変な時期を乗り切ることができたのは、プログラムのコードでわからないところを教えてくれたり、自分の時間を割いて私の作ったシステムの実験を手伝ってくれた仲間たちのおかげだと思っています。

 こうして振り返ってみますと、私はいつも周りの人に支えられ、助けてもらってばかりいました。私にとって大学での四年間で得た仲間は大きな財産であり大切な宝物です。

 そして、これからはAIやIoT、VRなどの新しい技術が社会を大きく変えていく時代です。卒業後、それぞれ別々の道を歩むことにはなりますが、五年後、十年後に出会った時にこの仲間たちに良い報告ができるよう、本学で学んだことを活かし、これからの人生頑張っていきたいと思っています。また、私も同期の皆さんから良い話が聞けることを楽しみにしています。

 最後に、皆様の御健勝と中央大学のますますの御発展をお祈りいたしまして、答辞とさせていただきます。

2019年3月24日

情報工学科卒業生・情報工学専攻修了生代表 澤井 魁