実データを用いたデータサイエンス教育と大学スポーツ振興－Rapsodo Japanと中央大学AI・データサイエンスセンターの産学連携－

　中央大学AI・データサイエンスセンター（所在地：本学後楽園キャンパス、所長：中央大学理工学部・教授 樋口 知之）と株式会社Rapsodo Japan（所在地：神奈川県横浜市、取締役・日本支社長　山同 建）は、スポーツ実データを活用したデータサイエンス教育とスポーツの振興及びスポーツデータアナリスト育成の支援を目的に、「産学連携協力に関する覚書」を５月16日に締結しました。
　
　中央大学AI・データサイエンスセンターは、硬式野球部、ソフトボール部の協力を得て、計測データをスポーツ統計学分野の教育研究に利用します。また、その分析結果を両部やRapsodo Japanと共有することで、実データを用いたデータサイエンス教育と大学スポーツの振興を推進するものです。
　Rapsodo Japanは、データ利用基盤の提供や中央大学学生の分析に対するアドバイスを通して、スポーツ統計やデータサイエンス分野の教育研究活動に協力し、同社製品を活用したスポーツデータアナリストの人材育成の支援を目指すものです。

　　　　　　　　　　　　　　　　中央大学AI・データサイエンスセンターとRapsodo Japanの連携イメージ

（１）    実データを用いたデータサイエンス教育とスポーツの振興
（２）    スポーツデータアナリスト育成の支援

（１）実データを用いたデータサイエンス教育とスポーツ振興
　データサイエンス分野の教育活動では、実データ利用に制限があるなど実践的な活動に課題があります。またデータサイエンス専門家育成においては、現場の理解が得られるように、分析結果をわかりやすく伝えるスキルが求められています。こうした課題等に対し、中央大学では、学生に身近で親しみやすい大学スポーツのデータを研究教育に活用し、その結果を基に現場とコミュニケーションする機会を提供します。
　具体的には、中央大学学友会体育連盟の硬式野球部とソフトボール部の協力を仰ぎ、AI・データサイエンスセンターに導入した計測機器を両部で活用し、ピッチングやバッティングなどの練習時のデータを蓄積します。そのデータは、スポーツ統計学を専門とする酒折文武（理工学部・准教授）が主宰する理工学部統計科学研究室や、全学的なデータサイエンスの実践教育を行うiDSプログラムのゼミナール等において教育研究に活用します。分析結果は両部とも共有し、チームの強化につなげていきます。
　Rapsodo Japanは、硬式野球部とソフトボール部の計測データを活用する環境を中央大学に提供します。そして、スポーツアナリストを志す学生を中心としてゼミナールにおける教育活動を支援します。さらに、統計科学研究室における研究活動にも参画します。
　計測機器の導入にあたっては、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構の統計数理研究所が中核機関となって実施している「令和３年度統計エキスパート人材育成プロジェクト」の委託事業費を活用しました。
　

（２）スポーツデータアナリスト育成の支援
　野球・ソフトボール向け３Dトラッキングシステム「Rapsodo（ラプソード）」は、米国メジャーリーグ（MLB）や日本プロ野球（NPB）でも導入されています。Rapsodo Japanは、中央大学と協議を重ねることで、Rapsodoの計測データをデータサイエンス教育に活用する可能性を見出し、スポーツデータアナリストの育成を目的として、中央大学の活動に協力することとしました。
 

中央大学AI・データサイエンスセンター
開設日：2020年4月1日
設置場所：中央大学後楽園キャンパス（東京都文京区春日1-13-27）
所長：中央大学理工学部・教授　樋口 知之
ウェブサイト：https://adc.r.chuo-u.ac.jp/

株式会社Rapsodo Japan（ラプソード ジャパン）
設立：2021年1月7日
住所：神奈川県横浜市中区山下町 26-5 LATER（ラテル) 2階
代表者名：代表取締役 バトゥハン・オカー
ウェブサイト：https://rapsodo.com/ja/

解説
AI・データサイエンス全学プログラム
https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2020/12/51943/

iDSプログラム
https://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/communication/press/2022/03/58578/

統計エキスパート人材育成プロジェクト
https://stat-expert.ism.ac.jp/consortium/outline01/