Eventイベント

理工学研究所

理工学研究所2015年度第1回特別講演会 「最近の暗号理論の進展」

日程
2016年1月25日(月)16:30-18:00
場所
後楽園キャンパス 5号館1階5134号室
日程
2016年1月25日(月)16:30-18:00
場所
後楽園キャンパス 5号館1階5134号室
講演者

岡本 龍明

日本電信電話株式会社

サービスイノベーション総合研究所 セキュアプラットフォーム研究所

岡本特別研究室 室長

中央大学研究開発機構 客員研究員(機構教授) 

内容

 この数年間における暗号分野の理論進展には目を見張るものがある。その一つが、21世紀になり急速に研究が進んだIDベース暗号の概念をより発展させ一般化した関数型暗号 (functional encryption) に関する研究の進展である。特に、2013年にその実現例が発見され、その応用が一躍脚光を浴びるようになった識別不可難読器 (indistinguishability obfuscation) と関数型暗号の密接な関係が見いだされ、この分野の研究はより一層深まりを見せている。また、2009年にその実現方式が発表された完全準同型暗号も、暗号の新しい応用を開くものとして、活発な研究が行われてきた。

 これらいずれの方向の進展も、ネットワークの進展と深く関係している。最近、ネットワーク利用の広がりの中で、クラウドコンピュータやビッグデータ、IoT などが注目を集めている。そのような中で、セキュリティやプライバシの問題を杞憂する声も多く聞かれるようになり、最近のネットワーク利用環境下でのセキュリティやプライバシ問題を解決する新たな技術の展開が待望されている。上で述べた新しい暗号理論の進展はこの要望に応えるものであり、一言でいうと、暗号化したまま高度な情報処理や検索を行う機能を提供する。この機能を使うことにより、機密情報を保護(暗号化)した形で様々な高度なネットワークサービスを受けることが可能となる。

 本講演では、上記のような最近の暗号理論の進展を、特別な前提知識を必要としないで平易に解説する。

参加予定者

学生・教職員・地域の皆様・講演に関心のある方

定員

100名

参加費

参加費無料
 

参加手続き

事前申込不要

企画実施名義

中央大学理工学研究所