人文科学研究所公開研究会開催のお知らせ（「ミドルブラウ文化研究会」チーム）

講 師：   近藤 直樹 客員研究員 (日本大学専任講師)
テーマ：   「ジョージ・オーウェルの1930年代の小説とミドルブラウ」
要 旨：    本発表では、ジョージ・オーウェルが1930年代に発
            表した四つの小説を「ブラウ」の描かれ方に注目し
            て読み直し、オーウェルとミドルブラウ文化の関係
            を明らかにすることで、当時のイギリスのブラウを
            めぐる文化的状況の一端を示したい。

講 師：  渡辺 愛子 客員研究員 (早稲田大学教授)
テーマ：  「新聞における連載小説の機能とミドルブラウ読者の形成」
要 旨：    20世紀前半、イギリスの各紙が連載小説を掲載する
            と、19世紀に主流であった定期刊行物の読者とは異 
            なる読者層が、これに飛びついた。当時、絶大なる
            文化的浸透力を持っていた新聞メディアが、連載小
            説というコンテンツや新種の販促戦略を通じて、い
            かに新しい読者層を獲得し、彼らの集団的アイデン
            ティティ構築に寄与することになったのか。本報告
            では、このプロセスを「ミドルブラウ」の創成と仮
            定し、いくつかの事例とともに検証してみたい。

人文科学研究所研究会チーム「ミドルブラウ文化研究会」