Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所所公開研究会開催のお知らせ(「ルソー研究」チーム)

日程
2016年1月19日(火)16:40~19:00
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
日程
2016年1月19日(火)16:40~19:00
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室2
講師

ブレーズ・バコフェン氏(フランス、セルジー・ポントワーズ大学准教授)

内容

テーマ:「近代人は市民たりうるか?デモクラシーの危機に関する現代の考察の先駆者ルソー」

 

要  旨:「ルソー思想の受容と理解は当初から多くの誤解を産んできた。そうした例の一つが、脱政治化、投票棄権主義、政治指導者と制度に対する信頼の喪失、ポピュリスム、過激主義の誘惑といった、デモクラシーの構造的危機の諸原因を理解しようと努めた20世紀の著作家たちによるルソー作品の読解だ。ところで、ハンナ・アレント、ピエール・マナン、マルセル・ゴーシェといった現代デモクラシーの最も明晰・深淵な理論家たちの幾人かはルソーをきわめて批判的に読むという共通点を有している。だがこうした批判は誤解に基づいてはいないか。ルソーのきわめて複雑ないくつかのテキストを再読し、それをこれらの諸作家たちのテーゼと突き合わせることによって、彼らの分析には多くの一致点が存在することがわかる。現代人における政治的自由の理想が提起する様々な困難と、デモクラシーの可能性の諸条件に関する考察とが、実際はルソーの作品全体を貫いている。」

 

主 催:人文科学研究所共同研究チーム「ルソー研究」