Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所主催「談話会」開催のお知らせ

日程
2015年3月7日(土)15:00~
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室1
日程
2015年3月7日(土)15:00~
場所
多摩キャンパス 2号館4F 研究所会議室1
講師
小菅 奎申 研究員(法学部教授)
内容
テーマ:「Sorley MacLeanとモダニズム」
要 旨:20世紀のゲール語詩壇を代表する詩人 ソーリー・マクリーン(1911-1996)は、1930年前後に詩を書き始めた。したがって、いわゆるモダニズムは既に時代の空気であったはずであり、実際、学生時代の彼は、エリオットやパウンドに関心をもっていたらしい。1934年、彼は、19歳年長の詩人で、モダニズムに敏感な反応を示していたスコッツ語詩人 ヒュー・マクダーミッドと出会い、二人の交友関係はマクダーミッドが没する1978年まで続くが、これによって、彼をめぐるモダニズムの空気はさらに濃さと近さを増していたことだろう。他方、彼が詩の言語として意識的に選び取った母語(ゲール語)は、その存続自体が危ぶまれていた点で英語やフランス語とは似ても似つかぬ状況にあった。しかも、ゲール語およびゲール語を母語とする人々の社会をそこまで追いつめたのは、まさに西欧近代なのであった。では、ソーリー・マクリーンはモダニズムをどのように見ていたか、モダニズムは彼の詩作にどのような形で表れているのか?――本報告は、これらの問いを導きの糸とするゲール語詩考、モダニズム考の試みである。

企 画:人文科学研究所研究会チーム「モダニズム研究」