Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所公開研究会のお知らせ

日程
2014 年 5月 31日(土)13:30~19:00
場所
法政大学市ヶ谷キャンパス、BT 25F C会議室
日程
2014 年 5月 31日(土)13:30~19:00
場所
法政大学市ヶ谷キャンパス、BT 25F C会議室
講師
(1)篠崎 実 氏(千葉大学 文学部教授)
(2)前 協子氏 (日本女子大学 非常勤講師)
 
内容
(1)テーマ: シェイクスピアと映画
(1)要 旨: Laurence Olivier監督・主演による映画版(1948)、Kenneth Branagh監督・脚本・主演による映画版(1996)、Peter Brook演出の舞台に基づくTV映画(2002)を中心的に扱って、Hamlet上演と映画化に際する問題を考える。余裕があれば、The Tempestなどの翻案などの例に言及しながら、シェイクスピア作品全般の映画化がはらむ問題点についても考えたい。

(2)テーマ: 『贖罪』(-Atonement- 映画邦題『つぐない』)におけるタリス邸:継承・楽園・贖罪の意味
(2)要 旨: この小説は1935年サリーの新興荘園タリス邸の場面から始まり、映画も原作もかなり綿密にこの邸の様子が描写され、姉妹が邸の前庭で寝転んでいる情景はオースティンやフォースターの小説や映画に登場する姉妹の再来を予感させる。
しかし邸の主人は不在、家族もヘリテージ映画で実写化されていたような継承問題への意識も薄いままに、ある事件をきっかけに、姉妹は邸を出てゆく。
皮肉にも家族にとって忌まわしく二度と戻れない邸となってしまったことで、この邸は逆に存在感を増しているように見える。
原作ではこの邸は、「1999年、ロンドン」の現代において人々がグローバルに行き交う「ホテル」に姿を変えて提示されている。
邸をめぐる主人公たちの状況をたどりながら「贖罪」の意味も考えてみたい。
主催:人文科学研究所研究会チーム「英文学と映画」