Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所公開研究会のお知らせ

日程
2014年5月10日(土)14:30~17:30
場所
慶應義塾大学 日吉キャンパス独立館D413
日程
2014年5月10日(土)14:30~17:30
場所
慶應義塾大学 日吉キャンパス独立館D413
講師
森野 聡子 氏 (静岡大学教授)
内容
テーマ:「ウェールズ伝承文学におけるアーサー物語の位置づけ」              要 旨:アーサーに関する伝承で、確認されているうちもっとも古いものの一 つは北ウェールズで9世紀に編纂されたラテン語の年代記『ブリテン人の歴史』 (Historia Brittonum)である。また「マビノーギオン」と総称される中期ウ ェールズ語散文説話のうちの『キルフッフとオルウェン』(Culhwch ac Olwen) は、長らく、現存する世界最古のアーサー王物語であると考えられ、同 じく「マビノーギオン」に含まれる三つのアーサー王ロマンスも、大陸の作品 にはない、ウェールズ独自の伝承的要素をとどめているとされてきた。すなわ ち、19世紀以来、ウェールズ文学研究者は、ウェールズ伝承こそ、アーサー伝 説のルーツであると考えてきたのである。 しかし、中世ウェールズの写本に残るテクストの年代について研究が進む中 で、ウェールズ語によるアーサー物のantiquity についても疑問が呈されてい る。本報告では、ウェールズ伝承文学において、アーサー物語とはどのような 意味や位置づけをもつのか、以下の点から考えてみたい。 1.「外来」的要素としてのアーサー物語は、ウェールズ伝承にどのような変 化を与えたのか 2.ウェールズ伝来のアーサー物語とはどのようなものだったのか                   主 催:研究会チーム「アーサー王物語研究」