Eventイベント

人文科学研究所

人文科学研究所 公開研究会(ミニシンポジウム「近代小説の誕生と暴力」)

日程
16時〜18時
場所
多摩キャンパス 2号館4階研究所会議室 3
日程
16時〜18時
場所
多摩キャンパス 2号館4階研究所会議室 3
内容
ミニシンポ「近代小説の誕生と暴力」

◆講師1:廣部 千景 氏 (学習院大学准教授)
◆テーマ:「Louisa May Alcottのblood and thunder storiesについて」

◇講師2:新田 啓子 氏 (立教大学教授)
◇テーマ:「戦争における名誉と恥――Stephen Craneが明かす暴力の位相」

 近年、オルコットの扇情的な小説が、リアリズム小説、ひいては自然主義といった近代小説への礎を築いた、という議論がおこなわれるようになりました。このミニシンポでは、そのオルコットとクレーンを取りあげて、南北戦争前後の小説の発展をあとづけたいと思います。オルコットは、密かに煽情小説を書いて、精神のリアリズムを追求しました。一方クレインは、「悲惨さ」などという教訓的な観念にも回収されない人間と暴力の係わりを表しているようです。オルコットの煽情性から少女小説への軌跡、それに対して、クレーンが闘った「恥辱」との葛藤から、ふたりの作家を通じて近代小説がどのように暴力とかかわったか、見てみたいと思います。

◆企 画:人文科学研究所 研究会チーム「暴力と文学的想像力」