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日本比較法研究所
弁護士業務の専門化

研究テーマ

[ 弁護士業務の専門化 ]

(代表:森 勇)
2014.2.28(承認)
2014年度(開始)

研究の目的

ますます高まりつつある法制化へのトレンドに呼応して、弁護士業務の専門家は、リーガルサービスの質の向上と弁護士の業務環境の最適化にとって不可避となっている。すでにドイツないしはEUにあって、専門化に対応しない弁護士は、その業務基盤を失いつつある。これに呼応して、EU各国において専門弁護士の体制が整えられつつある。そしてドイツが制度基盤の発信源だと報告されている。
我が国も、かねてより専門化に対応した専門弁護士制度の導入が日弁連において検討されてきたが、未だ日の目を見ていない。
こうした諸外国と我が国のギャップを埋める努力こそが、我が国弁護士の資質とその業務基盤を確固たるものにするという認識のもと、従来の代表者の研究を踏まえ、ドイツケルン大学弁護士法研究所の協力の下,ドイツにおけるこの分野の専門化を招いて「弁護士業務の専門化と専門弁護士」をテーマに小規模のシンポジウムないしはフォーラム開催する。もって、我が国が想定している専門弁護士制度の意義と問題点を解明して、今後の制度設計に寄与することを本グループは目指すものである。

研究活動及び成果

総括

2016年度は、2017年度の初頭4月8日に開催される日独弁護士職業法シンポジウム「弁護士の独立と利益相反の禁止」の準備に追われる1年であった。当初このグループは、「弁護士業務の専門化」に切り結び、短期間で解散の予定であったが、メンバーの関心の拡大にともない、このグループの研究対象は、広く弁護士職業法一般におよぶものとなっており、2017年度の弁護士のコアバリューである二つのテーマのシンポジウム開催にこぎ着けた次第である。
2016年度は、上記シンポジウムの準備に追われる1年だったといってよいが、2016年9月には、ドイツケルン大学弁護士法研究所教授マティアス・キリアン博士を招き、前年度に引き続いて、弁護士のコアバリューの一つである守秘義務に関連して、「弁護士の守秘義務と秘匿特権」と題したセミナーを開催した。台風のためかなり荒れた天候であったにも関わらず、共同研究メンバーのみならずなお多くの弁護士等の参加を得て、活発な討議を行った。この際の博士の報告は、近日中に公表する予定である。
なお、こうしたグループの活動の展開に照らすと、もはやグループの名称として「弁護士業務の専門化」はふさわしくないことから、2017年度からは、[弁護士と弁護士法の現在問題]とさせていただくことになった次第である。
2016年度の成果は、2017年において、日本比較法研究所叢書あるいは比較法雑誌に発表させていただくことになろう。

学術雑誌

マティアス・キリアン著、森 勇訳
「検証・都市伝説(3) タクシードライバー弁護士」『比較法雑誌』50巻3号(2016年12月)