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災害適応科学プラットフォーム開発プロジェクト
期待される研究成果

A)沿岸防災プラットフォーム

①気候変動や地殻変動の変動性を踏まえた豪雨・高潮・津波における浸水計算のデータ

日本列島周辺に来襲した台風の属性値の出現確率分布等から、モンテカルロ・シミュレーションを用いて計算し、その台風モデルを用いて数万ケースの台風計算を行い、それに伴う高潮浸水予測計算を実施する。同様に、地震においても、地震のスケーリング則を求め、確率津波モデルに必要なパラメータをMwに応じて推定したケースを数万ケース程度行い、浸水計算を実施する。その際、防護施設は被害状況に応じた計算を行う。

②防護施設や避難路、ビル等の脆弱性を評価するための実験データや既存の被災データ

防護施設等の脆弱性および人の災害時における行動予測に関する試験が実規模スケールから縮尺1/20程度で行うことができる、「ゲート急開放式水流発生装置」「還流発生装置」(これらを合わせて、以後、「沿岸防災再現水槽」という)を設置し、その水槽で行う試験結果を沿岸防災プラットフォームに保存していくものとする。既存の実験データや、災害時におけるデータでは対応できない数多くの形式の被災メカニズムならびに、フラジリティを検討し、そのデータを集積するものとする。さらに、沿岸防災再現水槽に付帯している「沿岸防災VRシステム」と組み合わせることで、災害時の人の行動を計測し、そのデータベースを構築するものとする。

③水災害時における人の避難行動のデータやアンケート結果

これまでの水災害時において既に大規模に実施されている、避難行動に関する住民らのアンケート結果やそれら避難行動のデータを収集し、定量化・パターン化し、モデルを作成する。

④災害に関する法律や訴訟判例

これまでの災害に関する裁判においては、既に何割かの人々が被災することを前提にされている。そこで、どのような訴訟が起き、どのような結果となっているのかについての判例を収集・データ化し、法令という形で制度設計を行う。

⑤人口予測やそれにともなう後背地域の活動予測データ

人口を加味した形での災害予測手法の改良を行う。これまでの手法では、人口を含めた災害の予測については検討されていないため、これについてモデルを作成する。また、後背地域の活動についても同様にシミュレーションから予測データを作成する。

以上、①~⑤の観点で収集したデータベースを作成し、閲覧、更新、修正が可能なプラットフォームを構築する。

B)スマート避難誘導システム

構築した沿岸防災プラットフォームのビッグデータや、降雨レーダー、津波観測データ等を活用し、避難開始時間や避難場所を含め、複数の避難経路に関する解が存在するなかで、最適解を選ぶ仕組みとして、スマート避難誘導システムを構築する。

具体的には、沿岸防災プラットフォームから得られたデータを用いて、避難経路の危険度マップを作成し、さらに対象となる人の行動パターン等を加え、災害時に、実際に得られた観測データ等から、「いつ、どこに、どのような経路を通って避難するのが良いのか」を示す仕組みとなる。また、状況によってはオフラインになることも考えられるため、その対応策も検討するものとする。その仕組みのなかで、他者の状況も取り込めるようにすることで、より安全な経路を示すことができるとともに、家族、知人の避難しそうな場所を示すことが可能となる。

C)災害に強い都市デザインに対するジェネレティブデザインシステム

現状での、防潮堤の高さは、再現確率100年程度の災害に備える高さで決められており、その大きな目的は、後背地域の被害を軽減し、避難時間を確保することで、持続的なまちづくりと人命を守ることである。住民のなかには、一方的に計画者が高さを決めていると感じている人もおり、そのため、意思決定のあり方を巡って合意形成が難しくなるケースが多い。そこで、沿岸防災プラットフォームのデータを用いて、コンピュータを用いて様々な都市デザインの代替案を複数示すことのできる仕組みを開発する。

具体的には、高潮、津波の浸水確率に応じた、構造物の被災率や、避難シミュレーションによる被災率、法令に基づく防潮堤の高さや道路、避難場所の限界が示された人口予測等のデータを含め、災害に強い都市デザインをコンピュータによって自己生成的にデザインできる仕組み(ジェネレティブデザインシステム)を構築する。それによって、多数の都市デザインが示され、それをもって、行政側と住民側とが合意形成できるようなシステムとなる。

D) 国際展開

沿岸防災プラットフォームに、世界各地の情報(データ)を入れ込むことにより、スマート避難誘導システムと都市デザインに対するジェネレティブデザインシステムを世界各地の沿岸都市に適用することが可能になる。そのような国際展開を行うことで、防災・減災に関するインフラに対するスマート技術を普及させる。

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