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研究室紹介

研究内容

生命科学の応用対象は、食品・化粧品から製薬まで日常生活の広い範囲にわたります。たとえば医療関連の場合は、新たな知見と技術を創出する研究志向の強い分野を担います。

光合成微生物の分子生物学

光合成微生物の分子生物学

ラン藻(シアノバクテリア)は植物の葉緑体の祖先となる生物で、旺盛な光合成能力により地球大気に大量の酸素を供給した生物です。ラン藻は光を受けると細胞内の情報伝達物質であるサイクリックAMPの濃度を変化させ、様々な遺伝子の発現を調節して生命機能を維持しています。いま、この遺伝子発現調節機構の解明を目指しています。

酵素の産業利用

酵素の産業利用

化学合成が困難な反応を触媒できる酵素は、工業的な物質合成に利用されています。この場合、生産コストの削減が重要であり、より良い酵素の発見が常に求められています。そのため、産業利用に適した酵素を持つ微生物のスクリーニング、および、遺伝子組換え技術を用いた酵素の改良を、企業と協同で行います。

極限環境に生きるラン藻の適応戦略

極限環境に生きるラン藻の適応戦略

光合成をする原核生物であるラン藻は実は海水中や淡水中だけでなく、さまざまな環境中に見いだされます。陸上に生育するラン藻は、晴れた日が続くとカラカラに乾燥しますが、雨が降って水を吸うと生き返って光合成を始めます(写真上)。乾燥状態に置かれたこのようなラン藻は100年ぐらいは生きています。また、ゆで卵が簡単にできるような高温の温泉中にも藍藻は生育し、盛んに光合成をしています(写真下。挿入図は温泉ラン藻の細胞)。このように極端な生活条件に生きて行くには特別な工夫が必要で、この仕組みの解明を目指しています。また陸棲のラン藻を砂漠化防止に役立足せる計画を立てています。

生物の進化と多様性

生物の進化と多様性

写真は、今から約8,000万年前のスイレン目の化石であり、多数の原始的な雌しべが並んでいます。DNA解析の結果、スイレン目は最も原始的な現生植物のひとつと言われており、約一億年前の化石が見つかっています。現在の植物ゲノムの塩基配列は、過去の進化の辿った道を教えてくれます。分子レベルと化石における進化の双方を比較解析することにより、植物の進化の源流を探索します。

生体高次振動メカニズムの解明

生体高次振動メカニズムの解明

写真は、精子にATPを瞬間的に与えたときの運動開始の様子です。それまで止まっていた運動は、ATPの投与から1/100秒ほど遅れて運動を再開します。これは内部の運動機構の化学反応の遅れを反映しています。このように、極めて短時間での生体の運動を正確に測定し、運動制御機構の本質に迫ります。

環境浄化にかかわる微生物学

環境浄化にかかわる微生物学

自然界には多種多様な微生物が生息しており、1gの土壌には10億個のバクテリアが生息するといわれています。これらは、人間の活動から排出されるさまざまな環境汚染物質を無害な物質に変換する役割を担っています。いま、微生物のもつ環境浄化の能力を明らかにする研究から、新たな機能をもつ微生物の発見までが次々と進められています。

べん毛・せん毛形成の分子機構

べん毛・せん毛形成の分子機構

べん毛(せん毛)は、単細胞生物からヒトに至るまで普遍的に存在する細胞小器官です。ヒトでは呼吸器系や生殖器系に含まれ、べん毛機能が不全になると様々な疾患が引き起こされます。べん毛が正しく形成され機能するためには、べん毛を構成する500以上ものタンパク質が厳密な発現制御を受けてきちんとべん毛内へ輸送されることが欠かせません。モデル生物のクラミドモナスと培養上皮細胞を用いて、べん毛形成に関わるさまざまな遺伝子の機能を多角的に解析し、べん毛形成の分子機構を探ります。

医薬品開発支援のバイオ・インフォマティクス

医薬品開発支援のバイオ・インフォマティクス

ガン疾患に関連するタンパク質の働きを薬品で抑えることにより、ガンの進行を抑制できます。このような薬品の開発を効率化するための技術として、タンパク質と薬品との相互作用を完全自動で予測する「インシリコ技術」に大きな期待が寄せられています。