石川 祐希
中央大学法学部政治学科卒。私立星城高等学校(愛知県)出身。中央大学に進学後、全日本男子バレーボールチームに選出された、バレーボール界が注目する期待の新星。小・中・高とバレーボール部で、高校2年生ではエースを、3年生ではキャプテンを務めた。コースを打ち分ける打点の高いスパイクを得意とし、セッターもできるオールラウンダー。
充実した環境の中で、スポーツと学業それぞれに全力投球。
石川 祐希
自分の興味に応じて幅広い学びが可能。
中央大学には、学業と両立しながらバレーボールに打ち込める環境が整っています。バレーボール部にはトレーナーがおり、プロが組んだメニューでトレーニングできることや、心地よい多摩キャンパスの雰囲気も入学を決めた大きな要因です。
世界情勢に触れる機会を多くもてるように法学部政治学科を選びました。法学部には卒業後、法科大学院への進学や企業の法務部門、外交官といった仕事に進む学生も多く、法律について専門的な内容を学ぶことができます。その一方で、他学部履修制度によって自分の学部以外の授業を学べる機会もあり、学生各々の将来の夢や興味によって幅広く柔軟に科目を選択できるところが魅力です。

コミュニケーション力を磨き、国内外の選手と交流を深めたい。
バレーボールは、チーム内でのコミュニケーションが特に重視されるスポーツです。個人の競技能力はもちろんのこと、プレーをつなげるメンバー同士の連携が試合の勝敗を左右していきます。そのため、「コミュニケーション論」という講義には、スポーツ選手として強い関心を持ちました。意思疎通の方法や対人関係のあり方について、学問として学ぶことで、「コミュニケーションとは何か」を論理的に解釈し、適切に相手へ自分の意見を伝える方法を学ぶことができました。ここで学んだことは、今後チームワークを形成する際に役立てたいと考えています。
また、世界的に活躍するプレーヤーを目指す上で求められるスキルの一つが、外国語の修得です。近年、バレーボール選手として海外に行くことが多くなり外国人選手と話す機会が増えたのですが、遠征地で普段通りのパフォーマンスをするためには、チームに馴染み、自分が居心地のよい雰囲気を作ることが大切です。そのためには外国語で最低限の日常会話ができることが求められます。その点、中央大学の外国語の授業は外国人講師による実践的な内容のものがあり、授業中全て外国語で会話をするため、日常会話が自然と身に付いていきます。自分の語学力に合わせてクラスも分かれているため無理なく学修が進められます。
トップアスリートとの交流は、世界レベルのパフォーマンスを身に付けるためのチャンスです。積極的に外国人選手とコミュニケーションを図ることができるよう、外国語はこれからも重点的に学びたいと考えています。
寮での交流が、チームの連帯感を高めてくれる。
僕は今、バレーボール部の部員と寮生活をしているのですが、この寮の存在はとても大きく、心の支えになっています。
寮は4人部屋で、全学年がそれぞれ1名ずつ割り当てられるため、自然と先輩・後輩と親しくなれます。TVや趣味の話題で盛り上がることもあれば、バレーボールについての相談をさせてもらうこともあります。また、同じ学部を選んだ先輩や同期も多いため、勉強で分からないことや困ったことがあれば、彼らに尋ねることもできます。
このように、部活外のことも相談できる関係が築けているので、毎日をとても楽しく過ごせています。バレーボールの練習時間外の交流が部の雰囲気をよくし、チームの結束力を強めていると感じています。

学生生活をサポートする充実の施設がそろっている。
中央大学多摩キャンパスは緑が多くリラックスできる印象です。敷地内には学生生活に関連するさまざまな施設が集まっており、学生が充実したキャンパスライフを送れるようなサポート体制が整備されています。各部活が練習を行う体育館や競技場、トレーニングルームや会議室等、部活動に必要な各種施設が整った「Cスクエア」、日々の学生生活に役立つ日用品が販売されている中央大学生協、そして豊富な蔵書数と約1700もの閲覧席があり、思う存分学修に打ち込める中央図書館等がキャンパス内にあります。
また、中央大学には1階から4階まで各種食堂や喫茶店等が入った学食棟「ヒルトップ’78」もあります。現在、選手として体調管理をする上で、禁止されている食べ物はないので、基本的には食べたいものを食べています。ただ、体づくりを考えて栄養バランスのよいメニュー選びを心がけているため、豊富なメニューがそろっている「ヒルトップ’78」には助けられています。さらに、設備だけでなく、中大生向けの各種資格試験講座や留学プログラムに関するサポートも充実していると感じます。

将来の夢は、全てをこなせるオールラウンドプレイヤー。
将来は、レシーブやスパイク、トス等、全てをうまくこなせるバレーボール選手になりたいと思っています。どのプレーでもレベルの高いパフォーマンスをすることが、プロとして求められる条件だと思うからです。技術を磨き、理想とする選手像に少しでも近づきたいです。
次の大きな目標は、オリンピックへの出場ですので、常にそのことを意識しながら練習しています。正直なところ、ハードな練習を積み重ねながら大学の講義を受け、大学生としての生活を充実させていくのは大変です。ただ、部活の仲間だけでなく、将来の夢へ向かって日々学修し、努力し続けている同級生や先輩たちが中央大学には多く、そういった人たちが身近にいることで「僕も頑張ろう」という気持ちになり、とても励みになっています。学生としてもバレーボール選手としても、しっかりと結果が出せるように、これからも頑張っていきたいです。

※学年・取材の内容は、2015年度のものです。
石川祐希を知る
日々集中して練習に励める場所「第一体育館」
バスケットボール用コート、柔剣道場、ボクシングジム、アリーナ等各運動部の練習場が集約した第一体育館に、中央大学バレーボール部が練習を行う第一体育館板張り球技場がある。球技場はバレーボールコートが3面立てられる広さを有し、バレーの基礎練習、練習試合といったさまざまな内容の練習を効率的に行える。トレーニング用機器もそろっており、選手の体づくりをサポートする。多摩キャンパスの広大な敷地内で石川選手が好きな場所は、やはり第一体育館だという。「好きなバレーボールにとことん打ち込める環境に身を置きたい。そんな中、体育館は今自分が一番集中できる場所です」(石川)

石川選手を育む、バレーボール部の練習
「周囲の部員のよいプレーは見て真似をするようにし、どんどん吸収できるようにトライしています」(石川)。中央大学バレーボール部の技術レベルは高く、年代別の代表に選ばれている選手や卒業後プロに移行する学生も多い。選手はそれぞれ互いを意識し合いながら、切磋琢磨して技術を習得している。バレーボール部の練習は、基本的に授業後に開始する。部活後の交流も盛んでチームメイトの仲が良よく、下級生は上級生に相談してトレーニングメニューを組んでいく。選手一人ひとりの自主性を重んじるため、“自分たちで考えて作っていく”体制となっており世界で戦うためのプレーヤー個人の判断力も養っている。