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アカウンティングスクール
【第1回CGSAセミナー2013】

CGSAセミナー「The SEC´s Proposed IFRS Roadmap: An Analysis of Comment Letters Using Content Analysis and Textual Software」(中央大学経済研究所共催)を開催しました。

第1回CGSAセミナー「The SEC's Proposed IFRS Roadmap: An Analysis of Comment Letters Using Content Analysis and Textual Software」(中央大学経済研究所共催)

国際会計研究科(CGSA)は、最新の会計、ファイナンスならびにマネジメントの実務と理論の教育を行うアカウンティングスクールです。その教育内容や日頃の研究の成果を広くご紹介すべく、定期的にCGSAセミナーを開催しております。

Ajay Adhikari教授(本学客員教授)

Ajay Adhikari教授(本学客員教授)

2013年度第1回セミナーとして、アメリカン大学コゴッドビジネススクールのAjay Adhikari教授(本学客員教授)による講演会を開催しました。Adhikari教授は、2008年11月にアメリカ証券取引委員会(SEC)が公表した「IFRS(国際会計基準)とのコンバージェンス(統合化)に向けたロードマップ」に着目し、とくにそれに対して寄せられた多くのコメントレターの分析を通して、さまざまなステークホールダーがコンバージェンスに対してどのように反応しているかを考察しています。その際、主たる論点として、 (1)提案されているコンバージェンスに対して支持の度合いはどれほどか、(2)コメントレターによる応答者のタイプ(たとえば、決算書作成者、監査人、投資者、国内外の応答者)によって主張が異なるのか、(3)企業の特性(会計方針や産業など)にしたがって応答内容や問題関心が異なるのか、といった問題が設定されます。分析の方法としては、(1)については手作業によってレターの内容を吟味する伝統的な方法が採用されますが、(2)および(3)については、CLUTO(Clustering Toolkit)というソフトウェアを利用してクラスター分析が展開されています。これは大量のデータの中から固有の特性や構造を明らかにするために有効なツールであり、本研究は、CLUTOを会計の領域に適用した初めての研究とのことです。研究成果としては、(1)について監査法人はコンバージェンスを支持しているのに対して、企業サイドは反対もしくは条件付賛成の傾向がみられ、また(2)および(3)については、それぞれの業界の利害によって、関心のあるテーマが分かれている点が明らかにされています。

一般に、会計基準の設定や改訂にあたって論点整理や公開草案され、それに対してコメントレターが募集されます。多数のレターが来た場合、それを分類整理して基準設定に反映させるのは困難な作業であり、Adhikari教授が示した分析手法は、基準団体や規制当局にとって有益なツールとなると考えられます。

今回のセミナーは、英語で行われましたが、パワーポイントおよび配布資料に沿って丁寧に説明していただいたので、大変わかりやすい内容でした。参加者からは、「コンドースメント」の意味、保険会計に対する保険会社の反応、コメントレターから有効なデータを選択する方法などをめぐって英語による質問もあり、有意義な意見交換がなされました。