物理学科・専攻

理工学研究科修士2年 本田良二郎ら 日本物理学会英文誌の「注目論文 (a Paper of Editors' Choice)」に選ばれました

2015年11月19日

日本物理学会発行の英文誌 Journal of the Physical Society of Japan (JPSJ)では、積極的な研究情報発信の一環として、JPSJ掲載の論文の中から編集部が選んだ「注目論文(a Paper of Editors' Choice)」を、新聞社科学部、科学関係雑誌に紹介しています。

このたび、理工学研究科物理学専攻博士前期課程2年 本田良二郎、准教授 脇田順一、教授 香取眞理の三名による論文

「Self-Elongation with Sequential Folding of a Filament of Bacterial Cells (バクテリアの紐状成長における複雑な折り畳み過程の定量化)」

が、JPSJの注目論文に選ばれました。

 

概要:

納豆菌を仲間とする枯草菌を寒天上で培養すると、美しいフラクタル成長パターンが見られる。どのようなプロセスを経て、ミクロなバクテリア細胞からマクロなフラクタル構造が形成されるのであろうか。枯草菌はある環境下において、細胞分裂を繰り返すものの、細胞の分断は起こさず、1本の細長い紐状に伸びていく。指数関数的に長さを増すこの細胞鎖は、折り畳み過程を繰り返しながら次第に寒天培地上を覆い尽していく。中央大学理工学部の本田(大学院生)らは、ビデオ画像を丹念に調べ、この折り畳み過程の定量化を行い、非線形微分方程式系での記述に成功した。