Eventイベント
物理学科・専攻
2017年度 第5回 中央大学物理学科談話会
- 日程
- 2017年9月26日(火) 16:30~
- 場所
- 後楽園キャンパス 5号館1階 5137号教室
- 日程
- 2017年9月26日(火) 16:30~
- 場所
- 後楽園キャンパス 5号館1階 5137号教室
- 講演者
土屋 俊二 先生(物理学科)
- 内容
題 目:「物性系におけるヒッグス粒子」
概 要:
ヒッグスモード(ヒッグス粒子)は、連続的な対称性が自発的に破れた相において現れる、秩序パラメタの振幅の揺らぎの集団励起である。秩序パラメタの位相揺らぎによる集団励起は南部-ゴールドストーン(NG)モードとしてよく知られているが、ヒッグスモードはNGモードと共に、物性から素粒子までエネルギースケールを問わず現れる普遍的な集団励起である。これまで、物性系ではヒッグスモードを観測することは困難であったが、近年の実験技術の進歩により、超伝導体、磁性体、冷却原子気体などの系でヒッグスモードが相次いで観測され、さらに素粒子物理におけるヒッグス粒子の発見と相まって、研究が盛んになりつつある。しかし、物性系におけるヒッグスモードの性格にはまだ未解明の点も多い。例えばボース-アインシュタイン凝縮体などの系では連続的な対称性の破れが起きているにもかかわらずヒッグスモードが現れず、ヒッグスモードが現れる条件は明確に理解されていない。本発表では、最近行ってきたヒッグスモードに関する2つの研究:
1) 光格子中のボース粒子系における局在したヒッグスモード
2) フェルミ原子気体のBCS-BECクロスオーバーにおけるヒッグスモードの振る舞い、
について紹介する。
問合せ先:
中央大学理工学部物理学科 中村 真
03-3817-1789