Eventイベント

物理学科・専攻

2015年度 第1回 中央大学物理学科談話会

日程
2015年11月5日(木) 16:30~17:10
場所
後楽園キャンパス 3号館3300号室
日程
2015年11月5日(木) 16:30~17:10
場所
後楽園キャンパス 3号館3300号室
講演者

田中康寛 氏(米満研究室)

内容

題 目:分子性導体における非線形伝導および電子相関効果について

 

概 要:

  分子性物質とは,分子が規則的に並んだ物質群であり,分子の種類により色々な構造をもち,温度や圧力に依存して金属や絶縁体あるいは超伝導を示す.電子がクーロン相互作用によって互いに影響を及ぼし合うことで,様々な興味深い現象が起きる.そのうち最も基本的な  i) 絶縁体状態をどう理解すればよいかと,ii) 電圧をかけて非平衡状態を作ったときに何が起きるかについて,理論的なアプローチを紹介する.i)では,多電子の波動関数を改良し,相互作用の効果をうまく取り込むことで,実験結果をより正確に再現できることを示す.ii)では,我々が開発した,多数の電子からなる非平衡系を扱う手法を用いて,電流電圧特性に現れる非線形な特徴とその起源について紹介する.

 

キーワード:電荷秩序とは,クーロン相互作用のために電子がお互いに避けあう結果,規則正しく整列して絶縁体となる現象である.温度や圧力を変えて金属化することができるが,電圧をかけても大きな状態変化が起きる.

 

              問い合わせ先:中大・理工・物理 米満賢治