情報工学科・専攻

情報工学科4年生 豊田将平さんが2016年度学長賞を受賞(受賞インタビュー)

2016年06月27日

2016年度学長賞に、情報工学科4年生 豊田将平さんが選ばれました。

 

「学長賞」は、学力・人物ともに特に優れ、大学全体を活性化する人材であると期待される学生を対象に奨学金を給付するものです。理工学部では、学部4年生を対象として選考が実施され、最も優秀であると認められた1名に授与されます。

 

本奨学制度は2014年度に新設され、情報工学科の学生の受賞は今回が初めてです。受賞者の豊田さんに、お話を伺いました。

プログラミングの技能を活かしてさまざまな活動をされているそうですが、具体的にどのようなことをなさっているのですか?

1年次に「オープンプロジェクト演習」という Mozilla JAPAN の企業講師が担当する演習を受講しました。演習でのグループワークを通して、学内外で一緒に開発する仲間ができ、活動の幅が広がったことを実感しています。

 

例えば、同演習で開発した「個人気象庁」というシステムは、2013年の Mozilla Festival に出展しました。演習終了後も、 Mozilla JAPAN を拠点とした活動は続いています。小学生から大学生までの幅広い年代の学生が集まってものづくりをする「コモジラ研究所」は、私を含めた演習の受講生が立ち上げから運営まで、一貫してかかわっている団体です。各地で主催しているワークショップは好評を博しており、2015年には、「第6回キッズワークショップアワード最優秀賞」を受賞しました。

 

また、講師との共同プロジェクトの成果物をイベントで発表したり、同演習で取り組んだ電子工作を応用して、東芝主催の FlashAir Make アイデアコンテストで優秀賞を受賞したりしています。

 

情報工学科の学びの中で、印象的なことがあれば教えてください

現在履修している「エルゴノミクス」(4年生前期開講科目)は、一般のユーザーからみて、よい機能だけれど使いづらい、すばらしい技術だけれど「やさしく」ないものが、世の中にあふれていることが非常によくわかる講義です。

 

私は手を動かして開発することが好きで、これまでにいろいろなものを創り上げてきました。この講義での学びは、自分が開発したものは、ユーザーへの配慮が十分にあっただろうかと振り返るよい機会となっています。数学やアルゴリズムなど、情報工学の専門分野の知識を深めていくことはもちろん大切ですが、その視点からは見えづらいことを学べているという点で、とても印象的です。

 

情報工学科に進学したきっかけと、卒業後の進路について聞かせてください

小学校4年生のとき、友人間である言葉遊び(挟み詞)が流行し、その言葉の変換をコンピューターを用いて自動化したいと考えて取り組んだのが、プログラミングの世界への第一歩となりました。以来「作りたいもの」「実現したいこと」が原動力となって、その道具となるプログラミングの技能がおのずと磨かれていったように思います。

 

もともと私は法律が好きで、高校時代には法学部への進学を検討していた時期もありました。大学受験の間際になって「やはり自分がやりたいことは、コンピューターだ!」と進路を急きょ変更して、情報工学科への進学を決めました。学部卒業後は、大学院への進学を予定しており、現在取り組んでいる人工知能の研究をさらに深めていきたいと考えています。ただ、文系にも興味があったことから、将来的には文理融合の業務に従事したいです。具体的には、テレビ、音楽、映像、ゲームなどのコンテンツ産業において、世の中の役に立つコンテンツを流通させるような仕事に就くことを目指しています。