学部

2013年度 第3回 中央大学物理学科談話会

2013年09月09日

第12回準結晶国際会議において石井靖先生がJean Marie Dubois Award を受賞されました.
これを記念しまして以下のような教室談話会を開催いたします.
 
講演者:石井 靖 氏(中央大学理工学部物理学科)
 
題 目:物質科学としての準結晶研究
 
日 時:2013年10月3日(木)16:30~18:00
 
場 所:中央大学後楽園キャンパス3号館3階3300号教室
    (〒112-8551 文京区春日1-13-27;東京メトロ丸の内線,
     南北線「後楽園駅」または都営地下鉄三田線, 大江戸線「春日駅」
 
概 要:
物質の温度を下げていくと多くの場合, 凝固して固体となる.X線結晶学の成功により, 永い間, 物質は基底状態で原子が周期的に並んだ「結晶」構造を取るものと信じられてきた.ところが, 1984年に周期性と相容れない回転対称性をもつ物質がAl-Mnの急冷合金で発見され, この「信仰」が揺らぐこととなる. 「準結晶」の発見である. その後, 準結晶が平衡相として得られる系が見つかり, 現在では実に100種類以上の組み合わせで準結晶が形成されることが知られるに至って, 準結晶は(急冷により作られる特殊な物質相ではなく)普遍的な物質の存在形態と考えられている. 準結晶の発見に対して, 2011年にノーベル化学賞が贈られたことも記憶に新しい.
本講演では, 準結晶研究の歴史を振り返りながら,合金系の準結晶およびその関連物質の電子構造や凝集機構に関する我々の研究を紹介したい. 発見以来四半世紀を経て,基本的な概念については研究し尽くされた感のある準結晶であるが, 残された問題や最近の話題についても, 時間の許す限り触れてみたい.
 
問い合わせ先:中大・理工・物理 香取眞理
e-mail: katori@phys.chuo-u.ac.jp
tel: (03) 3817-1776, 1767(物理準備室)
 
石井先生受賞祝賀会:5号館地下食堂 18:30~20:30
講演に引き続き開催しますので,学生の皆さんも是非参加してください.
(詳しくは香取(katori@phys.chuo-u.ac.jp)までお問い合わせください. )
(9月中旬にまたメールなどで祝賀会参加のアンケートを取ります。是非、予定に入れておいてください。香取)