国文学専攻

2014年度中央大学国文学会講演会〈田中牧郎先生〉のご案内

2014年10月28日

 
2014年度中央大学国文学会 講演会を下記の通り開催致します。

「 日本語語彙の近代化 」

講師: 田中 牧郎 先生 (明治大学 教授)

日時: 2014年11月25日(火) 15:10-16:30
場所: 3551教室 (多摩キャンパス文学部棟3号館5階)

国立国語研究所の大規模コーパスに基づく 近代日本語の語彙に関する講演です。

参加費・事前申込は不要です。皆さまのご参加をお待ちしております。

※講演会後に、先生を囲んでの懇親会を予定しています。

◇講演要旨
日本語の語彙は、近代から現代にかけて大きく変容した。その変容は、明治前期の漢語の
急増、明治後期から現代まで続く漢語の減少、大正期から始まり昭和戦後期に顕著になる
外来語の増加、という語種構成の推移にはっきりした流れとなって現れている。こうした
流れは、その背後に、言文一致の言語改革、科学や国家をめぐる西洋概念の移入、論理の
骨組みとなる抽象概念の確立という、三つの重要な出来事が生じたことによって、形作られ
たと考えられる。この日本語の語彙の近代化の過程とその背景を、国立国語研究所で構築
した、『明六雑誌』『国民之友』『太陽』など近代雑誌のコーパスと、『現代日本語書き
言葉均衡コーパス』とを用いて実証する。

◇講師略歴
1989年 東北大学大学院中退
1989年 昭和女子大学文学部 専任講師
1996年 国立国語研究所 研究員、主任研究官、室長、グループ長、准教授
2014年 明治大学 国際日本学部 教授
[ご著書] 『近代書き言葉はこうしてできた』 (2013年岩波書店) ほか