学部・大学院・専門職大学院

庄司 清太

プロフィール

学科学年 政治学科4年
出身地 北海道札幌市
出身高校 北海道札幌北高等学校
趣味・特技 読書・フットサル
キーワード 短期留学、長期留学、大学院進学、奨学金
掲載年月日 2018年3月1日

中央大学法学部を選んだ理由を教えてください。

高校生の時に旅行先で街づくりの先進事例の自治体を見る機会があり、その後関連のセミナーなどに参加したことをきっかけに、地方自治を学びたいと思うようになりました。ここの政治学科でその分野を学ぶことができるとわかり、入学を決意しました。

法学部での学びについて。特に興味を持って受講した授業や、力を入れて学んだことについて教えてください。

大学に入ってからは、政治理論、政治思想の勉強に関心を持つようになりました。中島康予教授の「現代政治理論」と「政治学基礎演習」は、理論を学ぶだけでなく実際の具体例に照らして議論していくので分かりやすく、特に面白かったです。

留学、奨学金受給などについてどのような活動をしてどのような学びがありましたか。

主に海外留学のために、法学部の「やる気応援奨学金」を中心に多くの奨学金を受給しました。 一年次にやる気応援奨学金の海外語学研修部門に合格し、スコットランド、エジンバラの語学学校で英語を学び、かつスコットランド独立の住民投票を見てきました。住民投票をきっかけに市民団体によって様々なキャンペーンが展開され、そのキャンペーンの中でスコットランドの市民の間で自主的に政治についての議論が喚起されていたことがとても印象的でした。 そこから独立運動の背景にも興味を持つようになり、三年次に長期海外部門を受給してスコットランドのエジンバラ大学に9か月の長期留学をしました。この留学では文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金も受給しました。スコットランドの政治史を中心に大学で学び、またスコットランド国民党という政党でのボランティア活動を通して、現在のスコットランドの政治、特に政党支持が変遷している背景と、それを基にスコットランドは新たにどういった理想を目指すのかという流れを学ぶことができました。一番興味深かったのは「話す」ことを重視した政治文化です。スコットランド国民党と対立している「保守党」という政党があるのですが、ある日街中でキャンペーン活動をやっていると、中年の男性が「私は保守党支持者だが、あなたたちを支持しない」と、支持しないことをあえて理由をつけて伝えてきたということがありました。そこから国民党支持者との間で議論が始まり、政党支持の態度として「拒否」ではなく「反対」という姿勢があること、対立するからこそ話すという文化をよく理解することができました。 最後に、現在履修中のアクティブ・ラーニング海外プログラムで2月〜3月にシドニーに行くために、再度やる気応援奨学金を受給する予定です。また、これ以外に、学部長賞給付奨学金も長期留学の前にいただきました。これらの奨学金は全て給付型だったので、経済的な不安なく幅広く活動し学ぶことができました。

サークル等の課外活動について教えてください。

政治学会というサークルでゼミ活動をしていました。ゼミ長とゼミ員で興味関心がある分野について発表し、学びあうサークルです。頼もしい先輩、たくましい後輩にアドバイスをもらい、時に叱咤激励されながらの活動でした。僕は外書講読というゼミを開き、ゼミ生とゼミ長共同で外国語の文献を読み、その解釈を全員で話し合ったりしていました。 また聖蹟桜ヶ丘にある国際寮では寮のアシスタントを務め、寮内の国際交流の促進を目指しました。そもそもマンションタイプの寮で、寮生の関わり自体が少ないという問題がありました。そこで、何が現状の優先課題なのか、どう変えていくのかを寮のアシスタント同士で話し合い、階の単位で小さな活動を行うことで漸進的に交流を進めていくことになりました。その結果、フランスの留学生によるクレープ会、韓国の留学生との韓国料理会などの食事イベントから、全員で土日遊びに行ったり、お互いに言語を教えたり、かかわりが自然とできていきました。僕自身もそういった活動を通して多くの友人を作ることができました。寮の後輩も頼もしく、さらに国際交流を進めてくれています。

いま現在もっとも関心を持って取り組んでいることは何ですか。

大きく二つあります。一つは法学部の授業であるアクティブ・ラーニング海外プログラムです。オーストラリア、日本の両国で多文化社会、人権について、難民・移民、性的多様性、先住民の権利というテーマの下で学ぶ授業で、自分で選んだ「難民認定制度」というテーマについて調べています。日本でのフィールドワークでは、弁護士の先生から、日本の難民認定制度の受け入れ数の少なさに関する背景やその拒否の理由について伺うことができました。この後グループでシドニーに行って、さらに難民問題を深く学ぶ予定です。 二つ目は、中央大学で留学を目指している後輩学生のために、友人とともに留学の機運を高めるための活動をしています。中央大学で留学に行く学生が増えれば、助け合いの組織としてコミュニティが形成され、事前に留学についてより具体的なイメージを持って留学計画ができるはずです。自分にとって、留学経験、また海外から中大に来る留学生とかかわった経験は大切なものなので、それを伝えたいと思っています。

卒業後の計画は何ですか。また、今後のキャリアプランとそれを含めた人生の夢やビジョンについて教えてください。

卒業後は北海道大学大学院の法学研究科に進学します。大学院でもスコットランド政治、議会の活動について学ぶ予定です。これまでの大学生活、留学で得た民主主義についての疑問をさらに深め、追求することができればと思います。大学院でスコットランドに再度留学することも考えています。スコットランド議会は1999年に設立されたばかりの議会で、約20年しかたっていませんが、様々な新しい試み、政策が多く作られています。高齢者ケアの無償化、大学の授業料無料化などはその一つです。先行研究の中ではその理想と実際の成果のギャップについて批判がなされています。ただ、その政策の形成過程など興味深い点も多く、これからも注視してみていきたいと思います。

中央大学の魅力とは何ですか。

まず、様々な魅力的なプログラムや支援制度があり、自分の抱いている興味関心を追求できることです。先生方が親身になってくれて自分が学びたいことを聞いてくれて、かつ常に応援してくれる環境は非常にありがたかったです。 二つ目は様々な人的ネットワークの豊かさです。リソースセンター、法学部事務室の職員の方々、国際センターの職員の方々など、先生方だけでなく、大学の職員の皆さんも僕が留学を考えていた際に話を聞いてアドバイスをしてくれました。留学をすでに経験した先輩方も奨学金の出願の際に相談にのってくれました。国際交流という点では熱心なスタッフがいるGスクエア、国際寮はとても良い環境だと思います。同期や後輩にも悩みを聞いてもらったり、同じ課題に共通して取り組んだり、ずっと支えてもらいました。一人で悩んだり、困ったりしたときに助けてくれる環境が常にあることは大きな魅力です。

受験生へのメッセージをお願いします。

僕はいろんな人に支えてもらった学生生活でした。皆さんも、中央大学で友人、先生と素敵な学生生活を送られることを祈っております。

最後に一言。

中央大学での学びを無駄にしないよう、これからも精進してまいります。