法学部

連続公開講座「LGBTをめぐる法と社会」第三回「LGBTと法律—性別の変更について考える」を開催いたしました

2018年08月29日

 2018年7月14日(土)、本学後楽園キャンパスにて、中央大学とLLAN(LGBTとアライのための法律家ネットワーク)共催による連続公開講座の第三回、「LGBTと法律—性別の変更を考える」(司会進行 谷口洋幸氏、登壇者 三橋順子氏、渡邉泰彦氏)を開催いたしました。
 
 はじめに司会進行の谷口氏より、今回のテーマである「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(以下特例法)とはどのような法律なのか、その内容及び成立前後の主な出来事との関係、特に問題となる3条の5要件についての説明がありました。
 
 続けて、性社会・文化史が専門の三橋氏から、実は特例法成立の以前にも性別移行に伴って戸籍の訂正を認められた事例があったことの紹介、国際的な人権法の流れと対置した際の現行法の問題の指摘、そして今後法制度が向かう方向への提案が述べられました。次に渡邉氏より、性別について考える上で生物学的性別、法的性別、社会的性別、性自認などが複雑に絡み合う状況を考える必要があることの確認、その上で自認する性別を法的な性別の軸に置く考え方を中心にドイツをはじめとする他国の判例等を踏まえた解説がありました。
 
 最後のパネルトークは、会場からの多くの質問を元に、谷口氏が講師陣に問いかける形で進められました。個別の要件に関するより詳細な質問の数々から、そもそも性別はなぜ必要なのか?などの根本的な質問等に対して講師陣よりそれぞれの専門性を活かした回答をいただきました。
 
 猛暑の土曜日にも関わらず、引き続き全体で約100名にお越しいただきました。特に高校生を含む若い参加者に多くご参加いただき、終了後のアンケートでも様々にコメントをいただきました。本講座への期待とテーマへの高い関心を運営チーム一同ありがたく感じています。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。今後の講座へもご参加をお待ちしております。
 

 今後の連続講座の予定はこちらでご確認ください。

 第三回講座の動画はこちらで視聴できます。