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商学部
朝鮮語

어서오세요! 一緒に朝鮮(韓国)語を学びましょう!

どこで話されていることば?

朝鮮語は、"朝鮮"という名から類推できるように、おもに朝鮮半島に住む人々が日常言語として使用していることばです。しかし、そこだけなく日本、中国、旧ソ連諸国、北米大陸、オーストリアなど世界のコリアン系の人々の間で話され、書かれ、使用されていることばをいいます。2011 年の在外同胞財団資料によると、朝鮮半島の人口7400 万人のほか、日本・中国などほかのアジア地域で400 万人、アメリカ大陸で252 万人、ヨーロッパで65 万人、中東1 万6 千人、アフリカ1 万人など、世界中で約7300 万人が使用しており、この数は、世界13 位になります。

日本語・英語とはどんな関係?

朝鮮語は、言語学的にはアルタイ諸語、特にツングース語と深い親縁関係であるといわれています。また、同時に日本語と類似性も多く指摘されています。どちらもあくまでも親縁関係であって、朝鮮語は、その系統がまだはっきりとわかっていないことばです。ただ、言語学的には日本語と同様に英語とは距離のあることばです。

しかし、昨今の韓国における英語教育熱は日本の比ではありません。現在の韓国は、"国家戦略で「英語漬け」"と紹介されるほどです。1997 年から小学校3 年生の必修教科目に英語が入り、TOEIC の点数が就職を大きく左右します。街の語学学校も盛況ですが、それだけでなくアメリカ、カナダ、フィリピン、シンガポールなど英語圏へ子どもの教育を目的とした移民も増えています。こうした韓国における英語熱の過熱は、1994 年の世界貿易機構の加入に伴い、国策として『世界化』政策がはじまり、その後1997 年の「IMF 危機」と呼ばれる経済危機を通じて、外資系企業の進出が進んだことによるという指摘がされています。

近年、IT 革命などにより新しい外来語が増えていますが、それら外来語は音訳されるほか、漢字語や固有語、外来語+固有語に置き換えられて日用されている場合が、日本語より多々見られます。たとえば、「ネット族」は「네티즌(ネティジュン)」("netizen")のほかに「누리꾼(ヌリクン)」(固有語)という語も使われ、パソコン上の「消去」は「지우기(チウギ) 」("消すこと"固有語)、「ヘルプ」は「도움말(トウムマル)」("お助けことば"固有語)、「ドキュメント」は「문서(ムンソ) 」("文書"漢字語)、「システムダウン」は「시스템종료(システムチョンリョ)」("システム終了"外来語+漢字語)といった感じです。

ただ、最近の韓国では、外来語をできるだけ固有語または漢字語に、これまでよく使用してきたことばに訳そうという傾向もあります。たとえば、「携帯電話」は「손전화(ソンチョナ) 」(手電話)や「単語」は「낱말(ナッマル)」(個々のことば)のように。外来語を固有語に近い表現に訳して使用する傾向は、韓国よりも共和国がより進んでいます。韓国では、固有語を知りたければ、北の国語に学べともいわれるほどです。

音と文字

みなさんが日頃よく目にしている朝鮮語の文字「ハングル」は時代の要求に乗って発明されたものです。それまで朝鮮半島に住む人々は、ことばはあっても、そのことばを表す文字を持っていませんでした。実は、朝鮮王朝時代に入り、ようやく朝鮮語の音に文字が作られました。第4 代目の王、世宗( セジョン)大王が、民が文字を読み書きできない状況を不憫に思い、学者を集めて、だれでも簡単に学べて読み書きできる文字を作ったのです。これが1443 年に制定され、1446 年に公布された『訓民正音』です。しかし発明当初、貴族や官僚、官員などの支配者層は、公式文書や日常の文書記録で漢文を使用していて、「訓民正音」の文字を利用することに強く反対しました。漢字漢文は「文」と呼ばれ、「訓民正音」は「諺文(オンムン)」と卑称されていたのです。現在のような「ハングル(偉大なことば)」と呼ばれるようになったのは、20 世紀に入ってからです。近代の朝鮮語研究の先駆者である周時経(チョウシギョン)(1876-1914)が名付けたといわれています。彼は、日本の植民地下で、独立協会という運動団体に属し、朝鮮で初のハングル新聞である『独立新聞』の表記を統括し、現在のハングル正書法の基礎を作った人物です。15世紀に発明されて以来、上流階級により卑下された朝鮮語の文字は、20 世紀の民族の危機的な状況の中で、自分たちのことばの文字として再発見されたのでした。ちなみに、現在南では10 月9 日が、北では1 月15 日がそれぞれハングルの記念日となっています。

朝鮮語の基本的な文字は、下の表のように、14 個の基本子音字と5 個の合成子音字、10 個の基本母音字と11 個の合成母音字があり、これら子音字と母音字を組み合わせて作られています。

朝鮮語の文字はローマ字と同様に単音文字ですが、ただローマ字のように単独で用いるのではなく、実際には音節ごとにまとめて音節文字として表現されます。この場合、子音+母音、子音+母音+子音の二つの形があります。たとえば、ㅅ[s]a+ㅏ[a]=사[sa]、ㄹ[l]+ㅏ[a]+ㅇ[ng]=랑[lang] で사랑[salang](愛)というように言葉を作っていきます。

日本人にとって学びやすい点/学びにくい点

朝鮮語は、日本語と一番近い関係にあることばです。よって、ほかの言語にくらべ多くの点で日本語学習者にはとても学びやすいことばです。

まず、文法が似ているだけでなく、同じ漢字文化圏に属するため、中国大陸から渡ってきた多くの漢字語が語彙に含まれます。特に漢音から派生したことばの多くはその音も似ています。たとえば、「運動」は、「ウンドン」と発音し、「お茶」は「チャ」と言います。また、朝鮮語の漢字の音は、一漢字一音で作られています。たとえば、会は「회(フェ)」、社は「사(サ) 」、員は「원(ウォン)」とそれぞれ一音で発音されます。この3文字で、「회(フェ)사(サ)원(ウォン)」(会社員)、「사(サ)원(ウォン)」(社員)、「회(フェ)원(ウォン)」(会員)、「사(サ)회(フェ)」(社会)といった複数の熟語がつくれるように、漢字音を覚えると簡単に語彙を増やすことができます。

日本語学習者が、朝鮮語を学ぶ時に一番苦労するのが発音です。文字もまったく新しい字を学ぶのですが、これは「訓民正音」を作った世宗が言ったとおりに、誰でも学びやすいように規則性があり、それほど苦はありません。ただ、発音の習得はそうたやすいものではありません。日本語にない音があるからです。英語と違って子音群ではじまる語がありませんが、子音で終わる音節(終声)や語中に子音が2つ続くことがあり、日本語よりも語形が少々複雑です。また、母音が日本語よりも多く、ちょっと大変です。たとえば日本語の「ウ」にあたる母音が、朝鮮語では、口をすぼめて発音する「ウ」と口角を横に引いて発音する「ウ」と2種類区別します。子音では、破裂音・破擦音のほかに、日本語の清音・濁音とは違う、平音・激音・濃音という区別があります。

文法的にもとても似ている言語ですが、あくまでも"似ている"だけなので、逆に違いがやっかいになります。たとえば、日本語と同じように尊敬形がありますが、日本語の尊敬形が相対敬語に対して、朝鮮語の尊敬形は絶対敬語です。よって、自分の両親や身内についても、同じ会社の上司のことを他社の社員に話す時も、「部長様」や「いらっしゃいません」といったように、必ず敬語を用います。この他、表現でも違いが多少あります。日本語では、「雨が上がった」という表現がありますが、朝鮮語で「雨」は「上がり」ません。「止む」だけです。このように直訳できない文もあると記憶しておいてください。

朝鮮語豆知識

日本人の苗字は約30 万以上といわれていますが、朝鮮人の姓は286 種しかありません(韓国の「2000 年人口住宅総調査」より)。中でも、韓国内の3大姓と呼ばれる金(21.6%)、李(14.8%)、朴(8.5%)だけで実に韓国の総人口の半分近く(44.9%)を占めてしまいます。そこで「ソウルの南山から石を投げると、金さん・李さん・朴さんの誰かにあたる」という冗談があるほどです。こうした姓氏は、主に10 世紀ごろに中国の宗族制度に倣って高麗時代の貴族、豪族の中で使われはじめ、20 世紀になって全国民レベルで一般化されました。姓は、中国風に漢字1 字が主ですが、「南宮」「諸葛」「皇甫」「司空」など2 字の姓も8 つあります。

数として少ない姓氏ですが、この姓氏と合わせて「始祖の発祥地」を意味する本貫が使用されています。たとえば、3 大姓の一位である金氏をみると、136 の本貫があります。始祖が金海出身なら「金海金氏」といったように、姓氏と本貫がワンセットになっているのです。さらにこの金海金氏のなかで、始祖から分岐する分派が生まれ、現在100 以上の派が確認されています。この同姓同本(同じ姓氏の同じ本貫)が、大きな親族組織である門中組織を形成しています。2005 年の民法改正まで韓国では同姓同本間の婚姻は、近親相姦として、民法上禁止されていました。今日、8 親等まで婚姻は禁止されていて、9 親等からの同姓同本同士の婚姻が許されています。

韓国人の名前の付け方には、日本語と同様に流行があります。1945 年あたりは、男子は長寿を願って「永」の字が好まれ、女子は日本語の影響と将来男子を生むことを願って「子」の字が好まれたといわれます。最近の傾向としては、女優のキム・ハヌルさんの하늘(ハヌル)(空)や棋士の洪マルグンセムさんの맑음샘(マルグンセム)(清い泉)などのように漢字に置き換えられない固有名詞や、男女区別がつかない中性的な名前が人気のようです。子どもの名付けにおいて、日本と違う点は、同族の同世代で一字を、または同じ偏を共通して使う付け方があります。なので、日本のように両親の名前から一字取って、子どもに付けるということはありません。また、生まれた年月日時間の干支を占い、名を付けることも多くあります。日本と同様に名前はその人の一生を左右するという考えがあるからでしょう。

最近のトピック

"韓流"って?
1990 年代後半から韓国のテレビドラマが中国に輸出され、それに続いて韓国の歌謡曲が紹介されながら、韓国の大衆文化が人気を集めている状況を中国で「韓流」と名付けられました。そもそも"~流"という言葉は、1980 年代のアジアにおける香港映画の流行から「港流」という言葉が生まれ、次いで日本のアニメ、音楽、ファッションの流行を示す「日流」に続く流行のwave として「韓流」という言葉が使用されるようになったそうです。

日本で最初の「韓流」ブームは、2003 年『冬のソナタ』にはじまるいわゆる「韓ドラ」で、次に東方神起やBIGBAN、Super Junior、少女時代、KARA など少年、少女アイドルグループのK-pop です。韓国映画もたくさん輸入されています。特に2011 年は、2010 年に韓国内で上映された130 作品中の93 作品が日本で上映され、またオリコンのアーティストトータルセールス上位5 位の内にKARA と少女時代の2グループが入るというまさに韓流の絶頂期でした。今日やや下火になったと言われていても、地上デジタル放送とBS チャンネルだけでも週に18 本以上の韓ドラが放映され、東方神起や少女時代が新譜を出すと、その週のオリコンチャート1位を記録するなどまだまだ勢いがあります。

「韓流」を支えているのがいわゆる「グローバル戦略」です。今や韓国のドラマは重要輸出商品であり、K-pop は現地の会社とのパートナーシップ戦略で、海外の現地企業との連携のもと、日本をはじめ東南アジア、中央アジアを超えて、ヨーロッパ、さらに南北アメリカ大陸にまで拡散しています。よって、「韓流」関連ビジネスは、"世界"規模です。朝鮮語を学習して、将来「韓流」関連の仕事につくことを目指すのはいかがでしょうか。