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商学部
日本語

ようこそ日本へ。そして中央大学へ。

「外国である、日本の大学に入る」というのは、まさに人生におけるとっても大きな変化の渦の中に飛び込んでいく状態です。期待でワクワクしている人もいれば、不安がジワジワわいてきていたりしているかもしれません。でも、自ら変化の中に飛び込むそのチャレンジ精神こそが、今後あなたの将来を切り開いていきます。

大学で必要な日本語力

さて、あなたの日本語は、今どのくらいのレベルですか? 既にペラペラで日本人とも臆することなく議論ができ、大学でレポート提出の課題が出ても、躊躇なく取り組めますか? 「もちろん大丈夫」という人もいれば、「それはまだまだ大変…」という人もいることでしょう。大学のキャンパスでは、友達と話す日常会話レベルの日本語、そして、アカデミックな日本語、どちらも必要です。この、アカデミックな日本語にまだ心配がある人も多いのだろうと思います。

中央大学には、2種類の日本語コースがあります。一つは正規学部留学生に対しての全学共通カリキュラムの日本語クラスです。もう一つは短期留学生対象の日本語クラスです。

以下では、1つ目の正規学部留学生に対しての日本語クラスについてもう少し詳しく紹介します。このクラスは、大学での学びに必須なアカデミックスキルを習得することが目的です。読解・聴解・文章表現の授業が開講されており、入学時の日本語力に応じて、週2コマ、または4コマの日本語授業を必須科目として履修します。アカデミックスキルとは、授業で討論を行ったり、リサーチをしてそれを口頭で発表したりするときに必要なスキルで、その時に使う日本語が、アカデミックジャパニーズと言われるものです。

また大学では、「レポート」という名の宿題がかなり頻繁に出されます。中間テストや期末テストの代わりにこの「レポート」が課される授業も少なくありません。卒業時に論文を書かなくてはいけない学科もあります。レポートや論文で使うのも、このアカデミックジャパニーズです。

では、「レポート」や「論文」を書くためには、特別な日本語力が必要でしょうか。つまり今のあなたの日本語力では、まったく歯がたたないでしょうか。

そうではありません。今のあなたの持っている日本語を、大学仕様に直せばいいのです。つまり、今まで、「感想文」や「小論文」として書いてきた作文を、「大学レベルのレポート」にするためにはどうすればいいかということです。これには、実は「コツ」があります。

また今までに、日常的なトピックでの短い発表を経験してきた人も少なくはないでしょう。さて、これを大学レベルの「調査発表」にするにはどうすればいいでしょうか。これにも「コツ」があります。

ところでレポートを書くためには、まず資料を読まなくてはいけません。資料を読み進める時に、どこに目をつけて読むか、何を考えながら読むか、どんなことを探しながら読むか等、つまり読む時にもコツがあります。「(レポートが書けるように)読むためのコツ」です。主体的に・批判的に・分析的に読んでいきます。これが、クリティカル・リーディングという読み方です。

日本語のクラスでは、これらの「コツ」を紹介します。「コツ」は学ぶことができます。そしてコツを学べば、外国人である留学生でも、日本の大学で充分、本来の力を発揮できます。中央大学の学部の日本語授業では今までに学んだ日本語を「大学仕様に変換するコツ」を紹介していきます。それと同時に、今日まで養ってきた日本語力をさらに洗練していきます。つまり専門の授業で読む専門書が適当な速さで読める読解力、講義が聞き取れる聴解力、授業でディスカッションをしたりプレゼンテーションをしたりする口頭力、レポートや論文が執筆できる文章力を育成していきます。これらの力は、大学を卒業して社会に出た時に求められる能力でもあります。

学部生対象の日本語授業の特徴・担当教員

中央大学の日本語教育の先生は、実に多彩な授業を展開しています。それぞれの専門を活かして教材を選び、授業を作り上げていくため、個性あふれる授業を行っています。また経験豊富で、授業を活性化するための工夫をいたるところに織り込んでいます。

1)多種多様な内容

専門の勉強を進める上での知識となるもの、また専門の勉強では出会えないものなど、多種多様なものが教材として、学生の興味・レベルに合わせ使用されています。

読解の授業では、アカデミックに書くため、話すために論理的な思考が展開できる練習、資料を深く読み解く練習も行います。手に入れた資料を全て鵜呑みにしてもいいのか、情報のコントロールが行われていないか、客観的に資料を読み解くにはどのように読んでいけばいいのか、つまりメディア・リテラシーの力も育成する練習を行っている先生もいます。日本の歴史、アジアの歴史を紹介・整理していく先生もいます。新聞を深く読み込む授業を展開する先生もいます。文学を扱う先生もいます。リスニングの授業でも、ニュース・講義・ドキュメンタリー・ドラマ・映画など様々なものが教材として使われています。専門的な内容のもの、最新の情報のもの、考えさせられるもの、感動させられるもの、など、その内容も様々です。

2)技能の連携

例えば、読解のクラスといっても読んで終わりの授業ではありません。読んだものを自分の中に取り込み、取り込んだものから疑問・意見を形成し、発信し、クラスメートと意見を交換し、そこからもう一歩理解を深めます。文章表現、つまり作文のクラスにおいても同様です。書いたものをもとに口頭での共有やディスカッションまで広げます。読んで話す、書いて話す、聞いて話す、話して書く、というように、1つの技能を他の技能と連携させて授業は進んでいきます。先生方は巧みに皆を授業に巻き込んでいきますので、隣の人の陰に隠れていることはできない授業です。クラス全体で話す時間、ペアで話す時間、グループで話す時間というように、様々な活動形態が取られます。日本人のたくさんいる授業では躊躇してしまう学生も、日本語の授業では活発にディスカッションに加わります。また学期の始めは静かだった学生も、だんだん積極的に参加していくようになっていきます。どうしてでしょう? 授業の構成、教材の選び方、ディスカッションの形態、メンバーの選び方など、あらゆるところに、参加を促す工夫と仕掛けがあるからです。

3)教材の選び方

日本語の授業の教材には、コミュニケーションが生まれやすいもの、日本社会・日本人・日本文化に関したものが多く選ばれます。つまり日本語の授業は、単なる言葉の授業ではないのです。日本語の授業に参加することで、日本社会・日本人・日本文化への自分なりの理解を深めていくことになるのです。日本語の授業を通して、様々な知識を広げ、一般教養をつけていくわけです。また語学力アップだけでなく、時には、心に揺さぶりをかけるものという視点でも教材を選んで行きます。そのような題材も、コミュニケーションが活発に生まれ、そのやりとりの中で新しい視点を見つけることもあるからです。

中央大学の日本語クラスで得られるもの

1)自信と自律的継続力

さて、日本語力についてですが、どんなに勉強しても留学生が日本人より日本語ができるようになることはまず難しいでしょう。でも、実はそれはあまり大切なことではありません。大切なのは、自分が身につけた日本語で自信をもってコミュニケーションができるようになること、また、どうすれば自分の目標に近づけるのか、自分なりの方法を見つけることです。そして、元気がなくなった時も自分を励まし、時には少し休みながらでも継続していく「コツ」を見出すことが大切です。そのコツはその人なりのものなので、自分に合った方法を自分で見つけ出さなくてはいけません。

中央大学の日本語クラスでは、語学力を伸ばすだけではなく、自分に合った方法で継続していく自律的な力も授業を通して育成することを目指しています。そのための工夫が、経験豊富な先生方によって授業のあちこちに取り入れられています。授業の中に、様々な「コツのヒント」がちりばめられているのです。

2)異文化理解力

日本語の授業について、もう一点重要なことがあります。それは日本語クラスの中は「異文化交流の場である」ということです。国が違う場合はもちろん、同じ国から来ていても出身が違えば、文化や習慣、考え方も同じではないはずです。異なる点・類似点を紹介し合い、それぞれの理解・考え方を共有し、討論をしながらクラスが進みます。つまり日本語のクラスでは、異文化間理解・交渉・共有のプロセスも生まれているのです。先生方は、そういった教育効果も計画に入れながら教材も選定しているのです。

日本語のクラスでは、教材を言語的に理解するだけでなく、クラスメートや教師との議論を通じて、異なるものに出会った時にどう感じるか、感じたことをどう考えるか、そしてどう理解し、共有するかといった多様性の尊重、多文化共生の考え方も身につけていくことになります。

留学は変化に対する適応力をつけます。そして日本語のクラスでは、日本語力の向上はもとより、より広い視点を身につけ、言語・文化の制約を飛び越えていけるグローバルな視野の育成を目指し、それぞれの教員が個性豊かに支援を行っています。2年間の必修日本語授業を取り終わった頃には、中央大学に入った頃の不安な気持ちは薄らぎ、静かな自信がつき始めてきていることでしょう。